ニュース

MIS、IBM watsonx.aiを活用し学生の成長支援プラットフォームを開発 私立の教育機関向けに

 株式会社エム・アイ・エス(以下、MIS)は1日、日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)のAIデータプラットフォームである「IBM watsonx.ai」を活用し、学生の成長を支援するプラットフォームである「AI Progress Monitor for Education」を開発したと発表した。私立の高等学校・専門学校から大学までの教育機関を主な対象として、5月8日より提供を開始する。

 AI Progress Monitor for Educationは、IBM watsonx.aiを活用し、IBM Cloud上に実装された、学生向けの成長支援プラットフォーム。入学時にデータ活用の同意を得た学生の基本情報に加え、内申書や入試情報などの入学前の情報や、入学後の授業の履修や出欠、進路状況、アンケート回答、面談情報などから、課題を抱えた学生について兆候と原因をAIが分析し、中退確率の予測や中退真因の抽出を提供するという。

 この結果は、全校ならびに学部単位で把握できるほか、中退リスクのある学生に対し兆候を把握することで、学生に対する早期の教学支援やカウンセリングの実施などを行い、中退の防止を図れるとした。

 また学生に対しては、一人ひとりの状況に応じたカウンセリングなどを通じ、キャリア形成など将来への構想を練る機会を得ることにより、学生生活の質(QOL)の向上と安心感の醸成を支援するとしている。

 なおサービスの提供に向け、MISは自社のテスト環境下において過去の大学や専門学校の学生約5400名分のデータを使い、中退確率予測を抽出したが、その結果、過去データから予測された確率精度は90%となり、精度の高さが実証されているとのことだ。

 MISは今後、学生のキャリアプランのサポート機能の拡張に向け、過去データの動向から卒業生の成長パターンをベースに、就職活動のヒントとなる業種業態のアドバイザリー機能の開発などを目指す考えである。