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システムインテグレータ、クラウドERP「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」を提供開

カスタマイズ性の高いWeb ERP「GRANDIT」とあわせてERPのラインアップを強化

 株式会社システムインテグレータは11日、SAPジャパン株式会社のクラウド型ERP「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」を提供開始すると発表した。

 SAP S/4HANA Cloud Public Editionは、最新の業種別ベストプラクティスと継続的なイノベーションを提供する、すぐに使えるSaaS型クラウドERP。業界標準のベストプラクティスを取り入れたビジネスプロセスを活用することで、短期間で業務効率化を実現できるだけでなく、組み込みのAI、機械学習(ML)、アナリティクスに関するイノベーションが継続的に提供されるため、少ないITリソースで事業の継続的な成長をサポートするという。

 また、ベストプラクティスに合わせて導入する「Fit to Standard」の手法を採ることで、不要な開発をなくし、低コストかつ短期間での導入を実現できる点も特徴。さらには、サポートツールとドキュメンテーションを備えたすぐに使えるAPIが用意されていることから、さまざまなシステムとの連携によるビジネスプロセスの改善を容易に実現するとした。

 なお、ERP領域においてシステムインテグレータでは、約20年にわたり、Web ERP「GRANDIT」に関する事業を提供してきた実績を持つ。GRANDITは、中堅企業向け統合型ERPとして多くの標準機能や業種別のアドオンモジュールを備えているだけでなく、柔軟なカスタマイズを行って企業の固有業務に対しても細やかに対応できる点を強みとしており、同社では、カスタマイズやアドオン開発してでもシステムを業務に合わせたい現場志向の企業にはGRANDITを勧める考え。

 一方で、各業界の標準プロセス適合性の高いIT・サービス業、カスタマイズやアドオン開発せずに短期導入で早期の導入効果を狙いたい中堅企業、M&Aやグローバルでのビジネス展開を推進する企業には、GRANDIT導入で培ってきたERP導入のノウハウを掛け合わせつつ、SAP S/4HANA Cloud Public Editionを提供することにより、国内の中堅企業の成長を支援すると、今後の展開を説明している。

 あわせて同社では、クラウドERPの価値を最大化するためには、クラウドベースの技術やサービスを採用し利用することを前提としたマインドセットの共有が必須となることから、ERP事業部から独立した組織を立ち上げた、3年後のSAP事業の目標として売上5億円を掲げるとともに、サポート体制の強化として、3年間で30名の専門コンサルタントを養成する計画を進めるとしている。