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三井情報、米AssetWatchの回転機器故障予兆検知ソリューションを販売 センサーを用いた原因分析と対処提案を実施

 三井情報株式会社は1日、米AssetWatchと、回転機器故障予兆検知ソリューション「AssetWatch(アセットウォッチ)」の国内における独占販売契約を締結したと発表した。これに伴い三井情報では、AssetWatchの国内展開に向けた市場調査や国内5社のトライアルを経て、4月よりサブスクリプションサービスの提供を開始する。

 AssetWatchは、企業の設備を包括的に監視し、故障の数週間前から数カ月前の早期段階で予兆を検知するソリューション。既存設備に無線のIoTセンサーを設置し、周期的に3次元振動生データと温度データを収集するとともに、収集したデータはクラウドシステムに送信し、振動データの周波数解析を実施する。データ収集ごとに3次元周波数解析を行うため、発生する情報は膨大なものになるものの、各周波数域の増減傾向など含む多くのデータを用いた機械学習によって、機器ごとのリスク判定を行うという。

 さらに、機械学習での優先度付けを行った後に、振動解析等の知見を持つ分析技術の専門家がデータを分析し、予兆の原因と対処提案を判断して企業に通知する。こうして、単なる異常検知だけではなく、解決に至るまで専門家が継続してサポートするのが大きな特長とのこと。

 これにより、監視業務からの解放、突発的な機器停止の防止が期待できるだけでなく、生産計画の調整・交換部品の調達・工事施工者の確保など、時間的な余裕を持った対応が可能になる点がメリット。また、過剰な保守・保全や必要対処欠落のリスクを最小化できることから、保守保全の業務・コストの最適化につながるとした。

 なお、IoTセンサーはマグネット取付けで通信は全て無線のため、回転機器の種類を選ばず安価かつ手軽に設置が可能。加えて、設備変更やWi-Fi等のIT環境の整備も不要であり、各種製造業、上下水道処理施設やオフィスビル、商業施設など幅広い業種に適用が可能としている。

AssetWatchの利用イメージ