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キヤノンITS、シンジケートローン業務管理を効率化する金融機関向けサービス「Agent Square Cloud」を提供

 キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は26日、金融機関向けシンジケートローン業務管理ソリューション「Agent Square」のSaaSサブスクリプション型サービス「Agent Square Cloud」を提供開始した。

 キヤノンITSでは、シンジケートローンは近年、活発な投資活動により市場規模は拡大傾向となっており、また、特定の取引に対するリスク分散や大規模プロジェクトへの資金提供の観点から、融資ビジネスとしても注目されていると説明。こうした中、JSLA(日本ローン債権市場協会)などによる貸付債権に伴う契約書の整備や譲渡価格算定ツールの提供を通じて、案件増加に向けた環境整備が進められているが、幹事行が取引で担うエージェント業務については、スプレッドの管理や参加金融機関の管理業務が複雑になることによる事務作業のリスク増加などの課題があり、業務の効率化が求められているという。

 キヤノンITSはこれまで、シンジケートローンにおける金融機関のエージェント業務の課題を解決するソリューションとして、契約管理を支援するAgent Squareを提供、全国約40の金融機関に導入されている。今回、Agent Squareを通じて金融機関の融資業務を長年支えてきた経験を生かし、サービスの利便性を高めるとともに、顧客の作業負荷も少なく導入しやすいSaaSサブスクリプション型のサービスとして、Agent Square Cloudの提供を開始した。

Agent Square Cloud概要図

 Agent Square Cloudは、案件組成後の融資実行から回収まで、契約管理に伴う業務を効率化するサービス。契約情報/業務委託手数料の管理や、スケジュールに基づいた日次業務の管理など、使いやすい画面仕様でエージェント業務の負荷を軽減する。

 契約書をもとに機能単位で必要項目に入力することで、エージェント業務に必要な支払いスケジュールの管理や期日管理を行える。

 登録された契約情報に対する貸し付け内容や金利情報を登録することで、元利金やフィー受け入れの期日管理や利息(フィー)計算、借入人/貸付人への通知帳票(Excel出力)が作成できる。

 画面上で作成した元本弁済(利息支払い)スケジュールや各種フィーの徴求スケジュールを基に、日次業務における期日管理項目に対する確認結果の登録や未済状況の確認を行える。

 Agent Square Cloudの価格は月額15万円から。