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NTT Com、1枚のSIMでキャリア冗長を実現できるIoT向け「Active Multi-access SIM」を提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は1月31日、1枚のSIMでキャリア冗長を実現できる「Active Multi-access SIM」の商用提供を開始した。

 Active Multi-access SIMは、回線が故障した際に、故障の検知、メインキャリアからサブキャリアへの切り替え、一定時間後の切り戻しを自動的に行うアプレットをSIM内に搭載する。サービスにより、IoT端末側に通信の監視や切り替え機能を実装しなくても、1枚のSIMだけで自律的に接続先回線が切り替わるため、回線の故障に備えたキャリア冗長化を幅広いIoT端末で実現できる。

 サービスは、ETSI/3GPPで標準化された仕組みを採用しており、これらに準拠した幅広いIoT端末(SIM Toolkitが動作するもの)で動作する。

 メインキャリア、サブキャリアともにNTT Comが提供するため、サブキャリアを別に契約する場合に比べて手間がかからず利用できる。メインキャリアは、データ使用量に応じて多様なプランを用意し、容量シェアにも対応する。SIMライフサイクル管理にも対応し、開通前・利用休止時のコストの低減を図れる。SIMは1枚から発注でき、発注・開通・休止・廃止などの回線管理をWebで行える。

 サービスは、データ利活用向け「Smart Data Platform」のサービス群の1つである、「IoT Connect Mobile Type S」の1プランとして提供する。Smart Data Platformを活用したデータ利活用基盤の構築など、さまざまなユースケースにおいて、可用性の高い回線を利用できるようになる。

 また、IoT端末とSIMを組み合わせたサービスを、複数のエンドユーザーに提供したいIoT事業者向けに、エンドユーザーとの契約の管理、ポータルにおけるユーザー権限の管理などを実施できる機能を用意している。

 料金の詳細や申し込み方法は要問い合わせ。NTT Comでは、今後も顧客の要望を踏まえ、サービスでの閉域接続の提供など、さらなる機能拡充について検討を進めていくとしている。