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ワッセイ・ソフトウェア・テクノロジー、シンクライアントシステム「Phantosys 20」を提供開始

ネットワークトラフィックの削減、最低限のライセンス運用実現など機能強化

 株式会社ワッセイ・ソフトウェア・テクノロジーは7日、ネットワークブート型シンクライアントシステム「Phantosys(ファンタシー)」の最新版となる、「Phantosys 20」を提供開始した。価格はオープン。

 Phantosys 20では、ネットワークトラフィックを大幅に削減。ネットワークブート型のシンクライアントでは、仮想OSイメージをサーバーからクライアントへコピーする必要があるが、近年のOS・ソフトウェアは容量が増え、コピーするデータ量も増加し、ネットワークトラフィックが問題となっているという。

 こうした環境に備えるため、従来はローカルブートマネージャー機能を用意していたが、新バージョンではこの機能自体をさらに強化。さらに、ローカルのキャッシュデータ、クライアント間のキャッシュのコピーも有効活用し、サーバーとクライアント間のトラフィックを低減する機能として「ローカルキャッシュコピーツール」を提供する。これにより、ネットワーク帯域の有効活用、複数OSの使用など、新たな用途にも活用できる。

 また、貸し出し用PCなどで運用する際、利用環境の規模によっては、Windowsのライセンス費用が高価になってしまうという問題に対応。PXEブートでのWindowsライセンスでは、Windows VDAライセンスが必要になるが、新たに開発した「キャッシュコピーツール機能」により、最小限のライセンスで運用できるようになる。

 PXEブートとは異なり、LinuxベースOSを起動して仮想OSイメージをコピーする仕組みのため、OSイメージのコピー完了後、クライアントPCのストレージにコピーされたOSを起動することも可能で、これによりWindows VDAライセンスを最小限に抑えられ、ライセンスコストを削減できるとしている。