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NTT Com、高精度位置情報測位サービス「Mobile GNSS」を提供開始

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は18日、RTK測位技術を活用した高精度位置情報測位サービス「Mobile GNSS」の提供を開始した。

 RTK測位技術は、衛星測位システム(GNSS)から取得した位置情報をベースに、地上に敷設されている基準局からの補正情報を加えることで、位置情報の精度を上げる技術。Mobile GNSSでは、新たに開発した超小型GNSS受信端末、通信サービス、GNSS位置補正情報サービスをワンパッケージで提供する。

 GNSS受信端末の小型化により携行性が大幅に向上し、建設現場などにおける、作業員や建設資機材へのGNSS導入が容易になることで、正確な位置情報を活用した現場の安全性・生産性向上が期待できるとしている。

建設現場での活用イメージ

 サービスでは、アンテナ・バッテリー・LTEモジュールを内蔵し、マイクロテクノロジー株式会社との技術協力により小型化・軽量化したGNSS受信端末「MTRTK3」を採用。ヘルメットなどへの装着も可能で、建設現場作業員も負担なく携行でき、現場のモニタリングや安全管理といった用途で活用できる。

 MTRTK3には、u-blox Holding製のZED-F9Pモジュールを搭載。通信サービス、GNSS位置補正情報サービスは、多数の導入実績をもつNTT Comの「IoT Connect Mobile® TypeS」のeSIM、株式会社NTTドコモの「docomo IoT高精度GNSS位置情報サービス」を使用する。

 RTK測位により、誤差数cm以内の高精度な測位を実現でき、建設現場内におけるヒト・モノ・機械などの正確な位置を可視化できる。

超小型GNSS受信端末
パッケージ提供イメージ

 サービスの利用料金は要問い合わせ。NTT Comでは今後、GNSSで取得した位置情報を、作業員の位置情報の可視化だけでなく、危険エリアへの侵入を検知する安全管理支援サービスなどに活用することを検討していくと説明。さらに、MTRTK3を屋内測位技術と連携させ、屋内外でのシームレスな測位実現を目指す。

 また、建設業界だけではなく、インフラ点検業務、農業におけるトラクターの自動操舵(そうだ)への活用、車両の正確な位置把握など、高精度な位置情報可視化への需要が見込まれる他業界に対しても幅広く事業展開していくことで、あらゆる業界のDXに貢献していくとしている。