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クボタ、日本IBMと共同開発したスマート水道工事システム「パイプロフェッサー」を提供

 株式会社クボタは16日、日本アイ・ビー・エム株式会社(以下 日本IBM)と共同開発した、クボタスマート水道工事システム「PIPROFESSOR(以下、パイプロフェッサー)」の本格提供を開始した。

 パイプロフェッサーは、水道工事に伴う図面や書類作成業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現するサービス。水道工事の設計から施工計画、施工管理、竣工図書作成までの広範な業務をカバーし、クボタ独自のAIやIoTなどICTを活用して、計算を伴う図面や書類作成業務のDXを実現する。

パイプロフェッサーの構成イメージ図

 自動作成した管路の設計図や施工計画のデータと、スマホ経由で収集した工事現場での施工データを、クラウド上に構築したデータプラットフォーム「PIPEFUL(パイプフル)」に取り込み、提出書類を自動作成することで、業務の省力化や省人化、ノウハウレス化を実現する。

 システムの共同開発にあたっては、水道管の製品供給から設計・施工・維持管理業務の受託まで幅広く事業を展開している、クボタが長年蓄積した管路に関する技術と、日本IBMの持つ最新のテクノロジーを活用したシステム設計・構築・運用の知見を融合した。

 クボタは、システムの全体構想や、設計や工程算出を自動化するアルゴリズムの開発、システムに必要な配管技術などのノウハウの部分を担当。日本IBMは、Microsoft Azure上でのデータプラットフォームの構築に加え、施工計画における工程算出アルゴリズムの実装や、施工管理で用いるiOSアプリの開発、提出書類自動作成機能の開発など、アプリケーションの設計・開発および運用を担っている。

 パイプロフェッサーは、「設計」「施工計画」「施工管理」の各業務に対応した3つのアプリケーションと、そのデータから報告書類を自動作成するアプリケーションで構成される。主に工事業者による利用を想定しており、利用者は必要なアプリケーションを月額または年額制の定額課金で利用できる。

 クボタは今後、パイプロフェッサーを構成するアプリケーションの拡充を図るとともに、維持管理・更新計画業務に関するソリューションについても早期の提供開始を目指し、水道管路全体の課題解決に貢献するソリューション提供を順次進めていくとしている。