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サイバートラスト、IoT・組込開発向けLinux OS「EMLinux 3.0」を提供 長期サポート対象パッケージを大幅に拡大

 サイバートラスト株式会社は3日、産業グレードの長期利用を実現するIoT機器向けLinux OS「EMLinux」の新版「同 3.0」を、10月より提供開始すると発表した。

 EMLinuxは、産業機器などでの利用に対応するため、10年間の長期サポートを提供するLinux OS。組み込み機器やIoT機器に必要なネットワークや、GUI用のソフトウェアパッケージを標準で備えるため、EMLinuxを利用する機器メーカーは独自開発部分に注力した開発をすぐに始められ、トータルの開発期間を短縮できるという。

 新版となるEMLinux 3.0では、長期サポート対象パッケージを従来の約500個から約3万個に増やすとともに、Yocto Projectでも使用されているビルドシステムのBitBakeに統合し、ソースコードからビルドする必要なく利用可能にした。これにより、機器の開発と脆弱性対応の工数を削減する。

 また、最新のLTS(長期サポート)カーネル 6.1を採用し、Intel Alder Lake、Raptor LakeやNXP i.MX 8Mなど、標準対応するSoCを拡充。機器メーカーがすぐに開発を開始できる環境を提供するとした。

 さらに、ソフトウェアやシステムを構成するライブラリなどの構成情報(SBOM)の標準フォーマット対応(SPDX/CycloneDX)を実現し、サプライチェーンセキュリティの強化を支援するとしている。

 加えて今後は、i.MX8MPlusやR-Car Gen3などのSoCサポート、DockerやLXCなどのコンテナ利用の標準サポートを予定しているとのこと。