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サイオステクノロジー、HAクラスターソフトウェア「LifeKeeper for Linux」にWeb GUIを導入へ

クラウド・大規模環境への適応を強化

 サイオステクノロジー株式会社は26日、HAクラスターソフトウェア「LifeKeeper for Linux ver.9.8」において、2023年内にWebベースのGUIを提供開始すると発表した。

 LifeKeeperは、システムの障害を監視し、稼働系に障害が生じた場合に待機系へ自動切り替えを行うことで、システムダウンタイムの時間を短縮するHAクラスターソフトウェア。今回は、クラウド環境での導入が加速している状況や、多数のHAクラスター環境を管理するユーザー体験の向上を念頭に、機能・デザイン・仕組みを刷新するという。

 具体的には、クラウド環境では、管理者はHAクラスターシステムと異なるネットワーク空間にいることを前提にしているため、より汎用的でセキュアな通信方法を用いて操作できる、WebベースのGUIを採用する。加えて、多数のHAクラスターシステムを保有するユーザーが増えていることから、大規模システムの俯瞰(ふかん)的な管理を想定し、機能拡張の可能性が高いWebベースで提供するとした。

 この新しいGUIは、見た目と使い勝手の向上を図るためにデザインを大幅に変更。LifeKeeperを初めて操作する人でも直感的に目的のメニューにたどり着けるよう、メニュー構成や色合いを刷新する。このため、構築時の操作が従来の1/3となる手順もあり、今まで以上にスムーズな構築を行えるとのこと。

 さらには、画面上で用語や操作の説明がマウスオーバーで表示されるなど、人的な設定ミスを防ぐ工夫も導入する。一方で、従来のGUIで好評だった画面レイアウトを一部踏襲することにより、既存の利用者も新しいGUIをすぐに使いこなせるとしている。

 また、Webブラウザがあれば多様なデバイスから利用でき、出張先や移動中にタブレットからアラートの状況を把握するといったことも可能になるが、オフィス以外からの操作も考慮し、セキュリティ面の強化も行う。

 今後は、WebベースのGUIをWindows版である「LifeKeeper for Windows」へ展開する予定。加えて、GUIの基盤を構成しているAPIを公開することにより、統合監視システムとの連携なども視野に入れている。