ニュース

米Cisco、Splunkを約280億ドルで買収へ

 米Cisco Systems(以下、Cisco)は9月21日(米国時間)、米Splunkを買収することで合意したと発表した。1株当たり157ドルの現金で買収する考えで、約280億ドル(約4兆1278億円)に相当する。

 買収が完了すれば、Splunkの社長兼CEOのGary Steele氏が、Chuck Robbins CEOのもとでCiscoの経営陣に加わる。

 Splunkは、ログなどの大規模なデータを集積して分析するソフトウェアのベンダー。セキュリティにおけるSIEM(セキュリティログの一元集積と分析)や、システムのオブザーバビリティ(可観測性)、ビッグデータ解析などに利用されている。

 両社のプレスリリースでは、背景として、現在ではデータがさまざまな場所にあり、あらゆる組織が毎日それをもとにミッションクリティカルな意思決定をしていると説明。そして、生成AIや、セキュリティ脅威の拡大、マルチクラウド環境などにより、組織はこれまでにないレベルの複雑さに直面しているとする。

 そのうえで、この課題にCiscoとSplunkが協力することで取り組むと声明。「2社の組み合わせにより、データの真の価値を解き放ち、あらゆる規模の組織のセキュリティと回復力を高めることができる」と表明している。

 具体的には、Splunkのセキュリティ機能によりCiscoの既存のポートフォリオを補完することや、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドにわたる環境全体の可観測性を提供することが挙げられている。

 なお、CiscoによるSplunkの買収交渉は、2022年にも報道されていた。