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安藤ハザマとNTT Com、AIとICTの活用による車両管理DX推進と交通事故ゼロに向けた取り組みを開始

 株式会社安藤・間(以下、安藤ハザマ)は22日、約750台の社用車を利用する全国約230拠点(支店・営業所・現場)に、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)の車両管理サービス「LINKEETH」を導入し、AIとICTの活用による車両管理DX推進と、交通事故ゼロに向けた安全運転指導の高度化に向けた取り組みを、7月に開始すると発表した。

 安藤ハザマでは、建設業界は日々利用する車両台数が多い一方で、紙での車両管理が主流となっており、ドライバーおよび管理者の負担が大きいという課題があると説明。また、山間部などの公共交通空白地域の現場も多いことから、長距離・長時間運転の頻度も高く、より一層確実な安全運転管理が必要になるという。

 安藤ハザマの車両管理業務においても、ドライバーは運転日報やアルコールチェックを手書きで作成していたため、管理者は記録の現物を確認する必要があり、非効率な運用となっていた。また、交通事故ゼロに向けて各種の交通安全教育などを実施しているが、管理者はドライバーごとの運転状況や技量の詳細を把握することが困難で、効果的な教育が難しいという課題もあった。

 これらの課題に対し、取り組みでは約750台の効率的な車両管理と交通事故ゼロを目的に、NTT ComのLINKEETHを全社導入し、AI搭載通信型ドライブレコーダーとアルコールチェックのデータをクラウドで一元管理して共有することで、これまで紙で行われていた運転日報の作成を自動で行うなど、ドライバーと安全運転管理者(以下、管理者)の業務負荷を削減する。また、ドライブレコーダーの情報をもとに、ドライバーの安全運転レベルを点数化・可視化することで、安全運転指導の高度化を図る。

LINKEETH全体概要

 ドライブレコーダーの走行データとアルコールチェックのデータをLINKEETH上で一元管理することで、全社用車の運行・利用情報を管理画面上で確認できる。さらに、日報の自動作成機能により、ドライバーが個々に手書きで作成していた「運転記録簿」や「アルコールチェック記録簿」の記載業務をなくせるため、業務終了後、記載業務のための帰社が不要になる。

 AI搭載通信型ドライブレコーダーの活用により、危険予測だけではなくドライバーごとの安全運転レベルを点数化できるほか、急ブレーキ・急ハンドルを行った場所・時間・映像をドライバーと管理者が相互に確認、共有することで、ドライバーの運転状況や技量に応じた効果的な交通安全教育を行える。

 また、リアルタイムに車両の位置や速度を把握できるほか、過去の走行ルートやアイドリング時間などの確認も可能になり、過去から現在に至るまでの車両の運行管理が可能になる。

 アルコール検知器による測定データや、測定時のドライバーの顔写真はLINKEETHに送信され、リアルタイムに管理画面へ反映される。また、異常を検知した場合は管理者へメールで通知されるため、迅速かつ効率的にアルコールチェックが行える。

 安藤ハザマは、LINKEETHを活用することで車両管理業務の効率化を進めていくとともに、効果的な安全教育などを開催し、安全運転に対する意識をさらに向上させることで、交通事故ゼロを進めていく。

 NTT Comは、今後も、管理者向けの車両管理業務の効率化・安全運転支援サービスに加え、ドライバーの働き方改革に重点を置いたサービス開発を進めていくとともに、顧客の業務車両活用におけるDXを推進していく。