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コニカミノルタ、学校でのICT利活用を推進する教育ソリューション「tomoLinks」

あらゆる教材に対応する教育データ分析AIサービスなど、3つのサービスを提供

 コニカミノルタ株式会社とコニカミノルタジャパン株式会社は1日、学校教育向けソリューション「tomoLinks」の正式販売を開始したと発表した。まず「学習支援」サービスから販売を開始し、「先生×AIアシスト」「授業診断」の両サービスは、プレビューリリースとして先行販売を開始する。

 tomoLinksは、教育現場のフィードバックを製品に反映しながら開発を進めてきたクラウド型学習支援サービス。コニカミノルタでは、4年間にわたって実証実験を繰り返しながら開発を続けており、導入校におけるICT利活用の推進に成功しているという。

 具体的には、1)児童生徒と学校、家庭の学習活動をつなげて支援する「学習支援」、2)児童生徒の多様な学習活動を分析して効果的な学習を提案する「先生×AIアシスト」、3)教室内の画像データから授業内容を分析し、授業での学習効果の最大化を支援する「授業診断」――といった、3つのサービスから構成。これらのサービスを学校の教育プラットフォームとして導入することで、デジタル端末だけでなく教育データの効果的な活用が可能になるとした。

 サービスのうち、1)の「学習支援」は、ICTを使った双方向授業や遠隔授業、連絡帳など、学校と家庭の両方の学習活動をオールインワンで実現するサービスで、教員、児童生徒、保護者が直観的に操作できるわかりやすいUI(ユーザーインターフェイス)を備えているとのこと。

 また2)の「先生×AIアシスト」では、子どもたちの教育データを基に、一人ひとりの学力定着度合いをAIが分析し、それぞれの児童生徒に合った学びの学習方法を提案してくれる。教材に依存せずに、学校が所持している既存の学力データや、デジタルで提供されるさまざまな企業の教材の学力データなどを分析できる点が特長だ。

 先行導入している大阪府箕面市の小中学校では、児童生徒約1万3000人の10年分の学力テストや、生活状況調査から把握できる環境データを利用して、独自の分析AIモデルを作成して教育データの活用を実践した結果、60%以上の児童生徒の学力が向上し、デジタル学習教材に取り組む児童生徒が5.5倍に増えたとしている。

 3)の「授業診断」は、授業の様子をAI分析し、児童生徒の発言量や挙手、視線などをデータ化するとともに、教員・実習生の板書や机間指導などを分析することで、児童生徒の学力と教員などの指導力の、両方の成長を支援する。

 なお今回は、1)を先行して一般提供開始する。2)と3)についてはプレビューリリースとなり、一般提供開始は2023年夏の予定。