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NTTデータ関西、農産物直売所に特化した需要予測サービス「アグリアスエ」を提供

 株式会社NTTデータ関西は5日、農産物直売所に特化した需要予測サービス「アグリアスエ」を提供開始すると発表した。

 アグリアスエは、独自のAIエンジンによって農産物直売所の客数を予測し、農産物別に適切な販売数量や価格を導き出すサービス。AIによる客数予測と過去の販売実績データから導き出された、農作物ごとの「最もよく売れる価格」と「最もよく売れる価格で出荷した場合の販売数量」の予測数値を提示してくれる。

 また、直売所の販売傾向に関するデータ分析機能を活用すれば、どの生産者の農産物が「いつ」「どのくらい」売れるのか一目で確認できるので、店舗運営において、品ぞろえを検討するための一助になるという。さらに、複数店舗を経営・運営している場合は、各店舗の品ぞろえの偏りを平準化するためにも利用できるとした。

操作画面(スマートフォン)

 加えて同サービスは、農産物直売所から利用申し込みをすることにより、提携する生産者も利用できる。このため、これまでは提携生産者へ連携することが難しかった販売見込み、あるいは過去の販売傾向に関する情報を、直売所スタッフの手間をかけることなく各生産者に伝えられるとのこと。

 生産者は、手持ちのスマートフォンやPCパソコンの画面を「見る」だけで、勘や経験に頼らない適切な出荷量や販売価格の意思決定を行えるほか、直売所に出荷した農産物の売れ行きを1時間単位で詳細に確認できることから、販売傾向や完売のタイミングを把握可能。これにより、早期完売による機会損失や売れ残りによる廃棄コストが極小化され、生産者の所得向上につながるという。

農産物直売所と提携生産者(農家)のアグリアスエ利用イメージ

 一方で、適切な販売数量と価格の意思決定により、消費者がいつ来店しても欲しい農産物が売り切れていることなく購入できるといった、顧客満足度の向上も見込めるとしている。

 価格は月額3万3000円(税別)からで、別途初期費用が必要。NTTデータ関西では、今後3年間で、全国の農産物直売所および道の駅を対象に、100店舗の導入を目指している。