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パナソニック コネクト、顔認証にマイナンバーカードや運転免許証の情報を組み合わせた本人確認を可能にする「KPASクラウド 本人確認クイック」を提供

 パナソニック コネクト株式会社は29日、マイナンバーカードや運転免許証のICチップの読み取りに顔認証を組み合わせることで、セキュアかつスピーディーで厳格なオンラインでの本人確認を可能にする「KPASクラウド 本人確認クイック」を、3月30日に提供開始すると発表した。資格受験やオフィス・車のシェアリングサービスといった、オンラインでの本人確認シーンに活用することで、サービスの利便性向上と業務効率化を実現する。

 パナソニック コネクトは、2020年に全国の医療機関・薬局向け「顔認証付きカードリーダー(マイナンバーカード対応)」を発表し、オンライン資格確認の端末として、これまでに約11万台以上採用され、50%を超えるシェアを獲得しているという(2023年3月末時点)。この技術を応用し、2022年からさまざまな業界での対面による本人確認業務の効率化を支援する「本人確認用 顔認証カードリーダー開発キット」も提供してきた。

 今回、パナソニック コネクトの顔認証クラウドサービス「KPASクラウド」のラインアップに追加するKPASクラウド 本人確認クイックは、世界最高水準の精度を誇る顔認証技術を活用し、マイナンバーカードや運転免許証のICチップに格納された顔写真と、利用者の顔画像を照合することで、セキュアかつスピーディーで厳格な本人確認の機能を提供する。

 KPASクラウドの顔認証機能に加え、利用者のスマートフォンなどの端末で使用するアプリケーションに本人確認機能を実装するためのSDKを提供する。これにより、クラウド上での顔認証を用いて、その場ですぐ完結できる本人確認を容易に実現できる。

 iOS、Android端末にネイティブアプリとして組み込み可能なSDKを提供することで、多様な機器で動作するアプリケーションへ、本人確認機能の搭載を可能にする。

 本人確認に必要となる、1)利用者が自分のスマートフォンやタブレットなどの端末で、マイナンバーカードもしくは運転免許証に内蔵されたICチップから顔画像を読み取り、2)顔の向きやポーズを指示し、利用者がその通り動作するかのポーズ判定を実施、3)利用者のスマートフォンやタブレットなどで本人の顔画像を撮影し、KPASクラウドを使用して顔認証による照合を実施、4)本人確認が完了――といった一連の処理フローとしてを提供する。

 本人確認時に取得した情報を活用し、サービス運営の効率化も可能。サービス利用者が自宅などで予約をする場合、事業者のシステムでマイナンバーカードや免許証から読み出した券面情報をフォームに転記することで、情報を入力する手間を減らすことが可能となる。また、本人確認実施時の顔写真をシステムに登録しておくことで、店舗での本人確認を顔認証で実施でき、店舗スタッフの作業負担軽減も可能となる。

 パナソニック コネクトでは今後、ウェブアプリ向けSDKの提供や、パスポートや在留カードなど、さまざまな本人確認書類の対応、オンライン決済システムとの連携、声紋/マルチモーダルなど顔認証以外の生体認証への対応といった取り組みを通じて、より利便性の高い本人確認機能の提供を目指すとしている。