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IPA、情報処理・通信に携わる人材数の日米比較を追加した「DX白書2023」印刷書籍版PDFを公開

 独立行政法人情報処理推進機構(以下、IPA)は16日、2月9日に公開した「DX白書2023」について、日本と米国で実施された統計調査を基に、情報処理・通信に携わる人材の数や所属、職種の経年比較を行った結果を追記し、印刷書籍版PDFとして公開した。

 IPAは、2017年に発行した「IT人材白書2017」において、日本の国勢調査と米国の職業雇用統計で実施された統計調査を基に、日米の情報処理・通信に携わる人材の数や所属、職種について比較を行っており、日本のIT人材がIT企業に偏在している状況を示した結果は、これまで多くの報道や資料で引用されてきたという。今回は、2022年12月に公表された令和2年国勢調査を基に最新の状況を比較し、その結果を「DX白書2023」に追記し、印刷書籍版PDFとして公開した。

 日本の統計情報は2015年と2020年の国勢調査、米国は2015年と2021年の職業雇用統計を基に、情報処理・通信に携わる人材の数や所属、職種の経年比較を行ったところ、日本の人材数は2015年国勢調査の104万5200人に対して、2020年国勢調査では125万3930人に増加した。これらの人材の所属が、IT企業かIT企業以外かを示す割合は、2020年はIT企業が73.6%、IT企業以外が26.4%、2015年はIT企業が72.0%、IT企業以外が28.0%で、大きな変化は見られない。

 米国における人数は、2015年職業雇用統計の419万5110人に対し、2021年は498万1090人に増加。米国における所属企業の割合は、2021年はIT企業が35.1%、IT企業以外が64.9%、2015年はIT企業が34.6%、IT企業以外が65.4%で、IT企業の割合が微増している。

 この比較結果は、「DX白書2023」印刷書籍版PDFの第4部第2章2(3)に掲載されている。また、IPAが3月23日に開催するウェビナー形式のセミナーでも、この結果について解説するとしている。

情報処理・通信に携わる人材の所属別の割合(IT企業、IT企業以外)