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パナソニックIS、大学向けの学習管理システム(LMS)製品2種類を提供

 パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)は23日、大学のLMS(Learning Management System:学習管理システム)事業に本格参入し、2種類のLMS製品「Resonant LMS XP」「Canvas LMS SaaS」を提供開始すると発表した。

 パナソニックISでは、教育現場において「学修者本位の教育」を実現するためのDXに注目が集まっており、LMSの高度化やAIによる学習行動分析を行う大学が増えていると説明。パナソニックISは文教市場で17年の実績があり、主にPC教室やBYODの端末管理領域においてノウハウを有しており、さらにLMS領域にも本格参入することにより、教育現場への支援領域を拡大するとしている。

 具体的な製品としては、レゾナント・ソリューションズ株式会社の「Resonant LMS XP」と、米Instructureの「Canvas LMS SaaS」を提供する。

 Resonant LMS XPは、多くの大学で導入実績のあるオープンソースLMS「Moodle」を利用したLMSパッケージ。国内の大学で実績のあるプラグインや、独自にカスタマイズしたプラグインをインストールしているため、組織ごとのニーズに沿った運用が可能となる。

 学生一人ひとりの学習の過程や成果をデータとして蓄積することで、「学びの振り返り」「最適な学修支援」「教え方の見直し」など、学生のレベルに合った“学生主体”の学習体験を実現する。受講者の学習の進行状況、テストの得点、強い分野・弱い分野など、個人指導の指針となるようなデータの取得・管理を行う学習分析や、受講者/教員/管理者向けに学習状況の可視化機能を提供。複数の大学や企業連携でLMSシステムやデジタルコンテンツを共有・活用し、組織管理を可能にする。また、3D仮想空間のバーチャル授業(オプション機能)により、リモート授業による人との交流不足を解消する。

 Canvas LMS SaaSは、オープンソースのLMS「Canvas LMS」を機能強化したサービス。Canvas LMSは、米国・カナダの高等教育機関で34%のシェアを占め、最も利用されているLMSとなっているという。

 サービスは容量無制限で利用でき、大規模での利用や、動画作成・配信にも利用が可能。クラウドサービスのため短納期で導入でき、同系列の大学・高校・中学や、大学内の学部・学科別にテナントを分けての運用にも対応する。また、シンプルな画面のため、エンドユーザーとなる教職員も、直感的に利用できるとしている。

 パナソニックISでは、2025年度末までに30校への製品導入を目指す。