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日立子会社の米GlobalLogic、ラテンアメリカのデジタルエンジニアリング企業Hexactaを買収

 株式会社日立製作所(以下、日立)の子会社である米GlobalLogicは現地時間5日、ラテンアメリカ一帯をカバーするデジタルデータエンジニアリング企業Hexacta(ヘクサクタ)の買収契約を締結したと発表した。

 取引条件は非公表。今回の契約により、HexactaはGlobalLogicの完全子会社として、既存の経営陣およびスタッフとともに事業を継続する。本取引は、規制当局の承認を前提として、2023年3月までに完了する予定。

 Hexactaは、End to Endのデジタルデータエンジニアリングサービスを提供するラテンアメリカの企業で、ニアショアおよびオフショアのカスタムソフトウェア開発サービス、テスト、ユーザーインターフェイスデザインを提供している。Hexactaはウルグアイに本社を置き、アルゼンチン、コロンビア、ペルー、米国にイノベーションハブを有している。

 GlobalLogicでは、今回の買収はデジタルエンジニアリングサービスへの世界的な需要の高まりに対応するため、GlobalLogicが提供するサービスや優秀なエンジニア人財を拡充する継続的な戦略の一環となるものだと説明。Hexactaは20年以上にわたり、質の高いソフトウェア開発、ITコンサルティング、UI/UXデザイン、データエンジニアリングおよび分析サービスを提供しており、ソフトウェア開発の全ライフサイクルに対する、Hexactaの顧客中心の考え方と専門知識は、世界的に有名なブランドの顧客から高い満足度を獲得しているという。

 また、現在、世界中の企業において、カスタマーエンゲージメントを高め、新たな収益源を創出し、そして持続可能性を向上するために、デジタルを活用した新しい製品やプラットフォーム、エクスペリエンスの構築への投資が行われていると指摘。この継続的な変革への動きは、GlobalLogicやHexactaが提供するデジタルエンジニアリングへのさらなる需要を生み出し、熟練したチームメンバーを擁することで定評のあるHexactaの買収を通じて、GlobalLogicは今後も堅調な市場需要に対応し、世界中で拡大する顧客のコミュニティに貢献していくとしている。

 世界5カ国の拠点を有するHexactaの獲得により、GlobalLogicがすでに実績を上げているラテンアメリカでのプレゼンスをさらに強化すると説明。Hexactaの戦略的なニアショア拠点は、地理的な近接性と時差の少なさの観点から、北米・南米の顧客にとって理想的で、アルゼンチン、コロンビア、ペルー、米国、ウルグアイにある10の拠点で、800人以上の従業員を有するHexactaがGlobalLogicの傘下に入ることで、GlobalLogicの能力と人財基盤を拡大するとともに、ラテンアメリカの優秀なエンジニアリング人材へのアクセスを獲得するとしている。

 GlobalLogicは買収により、日立の強みであるIT×OT×プロダクトを活用した事業を強化し、Lumada事業の飛躍に向けて成長を加速するとしている。