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JF全漁連とNTT Com、参加型ライブコマースによる水産物の実証販売を実施 低遅延の配信基盤を活用

 全国漁業協同組合連合会(以下、JF全漁連)とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は6日、NTT Comの低遅延ライブ配信プラットフォーム「Smart vLive」を活用した、ライブコマースによる水産物の実証販売を実施すると発表した。この実証販売は、双方が加入するJFライブコマース検討協議会(以下、協議会)の取り組みとして行われるとのことだ。

 今回の実証は、兵庫県内の各漁港で水揚げされる水産物を直接インターネット上で実演販売するもので、水揚げされた新鮮な水産物の魅力を参加型のライブ配信で紹介するとともに、配信後には、紹介した海産物をECサイトで販売して視聴者に届けるという。

 ライブコマースでは、実際に店舗等に足を運ぶことなく、あたかも産地魚市場で買い物をするように商品の説明を聞き、チャット機能により生産者と対話をしながら買い物できる点が特長。生産者は販売を通じて消費者のニーズを取り込むとともに、能動的な情報発信を行えるとした。

ライブコマースの配信イメージ

 システムとしては、低遅延ライブ配信プラットフォームであるSmart vLiveにチャット機能を付加した配信システムをNTT Comが提供。一般的な動画配信と比べて遅延が小さいため、ライブコマース配信の現場と映像、チャットとのズレがほとんどなく、配信側の出演者は、そのズレを気にすることなく進行に専念できる。

 また、視聴する消費者もズレによる違和感を感じずにライブコマースを楽しめるほか、NTTレゾナント株式会社が提供する「マルシェル by goo」との連携により、商品をスムーズに購入できるとした。

ライブコマースのイメージ

 なお今回の取り組みでは、協議会メンバーの坊勢漁業協同組合(以下、JF坊勢)などが生産を、同じく協議会メンバーの兵庫県漁業協同組合連合会(以下、JF兵庫漁連)が加工・流通を、そしてJF全漁連が販売を担当する。

 現時点では、令和4年度に3回の開催が計画されており、第1回は1月14日の17時30分から、「ぼうぜ鯖」を商品として実施される予定だ。

 また今後は、今回の実証における売上やアンケート・チャットデータの分析、オペレーションの実施状況などを踏まえて、実証全体の効果や事業の持続可能性を検証し、次年度以降の事業化を目指すとしている。