KDDIがIoT向け冗長化ソリューションを提供、1枚のSIMでもバックアップ回線への自動切り替えが可能

　KDDI株式会社は、IoT機器や広域ネットワークサービス「KDDI Wide Area Virtual Switch2」向けに提供する、1台の端末で複数の通信キャリア回線が利用可能な冗長化ソリューションの申し込み受付を、12月23日より開始すると発表した。

　この冗長化ソリューションは、メイン（KDDI）回線切断時にバックアップ（他キャリア）回線へ自動的に切り替えられる、信頼性の高いネットワーク構築を行うためのもの。メイン回線・バックアップ回線を2枚のSIMで冗長化するデュアルSIMに加え、両回線を1枚のSIMで切り替えるシングルSIMを提供する。

　このうちシングルSIMでは、1枚のSIMカードで他キャリア通信回線と冗長化し、法人の既存回線のバックアップ回線としても利用可能とした。なおデュアルSIM、シングルSIMともに、ルータやその保守対応を含めた提供も可能とのこと。

シングルSIMのイメージ図

デュアルSIMのイメージ図

　また、利用者がバックアップ用の他キャリア通信回線を手配する必要もないため、導入・運用の手間が少ないほか、バックアップ回線は従量課金制となっているので、回線未使用時の月額費用を抑えられる点もメリット。さらに、クラウドへスムーズに接続するためのサービスやデバイスへのリモートアクセスが可能なサービスなど、ソラコムが提供する付加価値サービスにも対応する。

　なおコンソールでは、SIMの追加発注、利用開始・中断・解約、利用データ通信量の確認、速度変更などの機能が利用でき、KDDI回線だけでなく、他キャリア通信回線もKDDIのコンソール画面で操作可能となっている。

　KDDIでは、デュアルSIMや1枚のSIMカードによる冗長化対応により、銀行のATM、交通機関のキャッシュレス決済、物流における貨物や運送記録、産業用機器の遠隔監視など、幅広い業界・用途で利用可能になるとアピールしている。