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日立ソリューションズ、デジタルツインとxR技術で設備管理を効率化する「都市・建物向け xRトータルソリューション」

 株式会社日立ソリューションズは30日、デジタルツインで現実空間の建物や設備を仮想空間に再現し、xR技術により建物や設備の維持管理の作業状況を可視化する「都市・建物向け xRトータルソリューション」を販売開始した。

 都市・建物向け xRトータルソリューションは、地図や建物・設備のBIM、点群データなどを活用し、仮想空間に、現実世界の空間情報とひも付いたデジタルツインを構築するソリューション。デジタルツインに架空のオブジェクトをxR技術で可視化することもでき、複数ユーザー間の共有やユーザーごとの表示制御が可能。オブジェクトは、ユーザーが簡単な操作で配置や移動、削除、サイズ変更を行える。

ソリューション概要

 実際の業務に適用した場合、例えば現実空間にルート案内を重ね合わせて、修理対象となる目的の配管まで作業者を案内することや、目視できる配管に加えて壁や地中の配管の中から、修理対象の配管を的確に見つけるといった活用が可能。仮想空間上で、配管を流れる物質や方向を表示し、修理前に配管を閉じた場合の周囲への影響をシミュレーションできる。また、実際に配管を閉じた場合、仮想空間のデジタルツインでリアルタイムに配管の流れが止まったことを確認できるため、安全確認の手間を省ける。

 建物や設備、人や物の位置・行動などをデジタルツインで管理でき、仮想空間上で設備の維持管理作業を事前にシミュレーションし、現場のミス防止や障害発生を抑止するとともに、作業効率の向上を図れる。また、作業者ごとの作業進捗や結果をリアルタイムに可視化できるため、管理者は的確な指示を出すことが可能となる。障害発生時には、他の作業者に警告アラートを通知し、労働災害の被害拡大を抑止できる。

 都市・建物向け xRトータルソリューションの価格は個別見積もり。日立ソリューションズでは今後、AIの活用や、IoTデータの仮想空間での可視化も予定しており、スマートシティやスマートビルの分野で、DXの実現に貢献していくとしている。