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Oracle、「Java 19」をリリース
2022年9月21日 12:24
米Oracleは現地時間20日、Javaプラットフォームの最新バージョンとなる「Java 19」の提供を発表した。Java 19(Oracle JDK 19)は、プラットフォームの機能強化を含む、パフォーマンス、安定性およびセキュリティ面での改良により、開発者の生産性をさらに向上させ、ビジネス全体のイノベーションを促進するとしている。
最新のJava Development Kit(JDK)では、7つのJDK Enhancement Proposals(JEPs)によるアップデートと改良が行われている。
言語のアップデートと改善のうち、レコードパターン(JEP 405)は、レコードパターンとタイプパターンをネストさせ、強力で宣言的、かつ構成可能なデータナビゲーションと処理を実行する。これにより、パターンマッチングが拡張され、より高度で構成可能なデータのクエリが可能になる。switchのパターンマッチング(JEP 427)は、複数のパターンに対して式をテストできるようにすることで、switch式および文のパターンマッチングを有効にし、複雑なデータ指向のクエリを簡潔かつ安全に表現できるようになる。
ライブラリ・ツールのうち、外部関数・メモリAPI(JEP 424)は、JavaプログラムがJavaランタイム外のコードやデータとより簡単に相互運用できるようにする。ベクトルAPI(JEP 426)は、サポートするCPUアーキテクチャにおいて、実行時に確実にベクトル命令にコンパイルされるベクトル計算を表現することで、同等のスカラー計算と比較して優れたパフォーマンスを実現する。
移植については、Linux/RISC-Vへの移植(JEP 422)として、JDKのメインラインリポジトリにこの移植を統合することで、Linux/RISC-Vの実装をより容易にするための基盤を作るとしている。
Project Loomのプレビュー/インキュベーターのうち、仮想スレッド(JEP 425)は、Javaプラットフォームに軽量な仮想スレッドを導入することで、高スループットの並列処理アプリケーションの作成、保守、監視にかかる負担を軽減する。構造化された並行性(JEP 428)は、マルチスレッドのプログラミングを簡略化し、異なるスレッドで実行される複数のタスクを1つの作業単位として扱うことで、エラー処理やキャンセル処理を効率化し、信頼性を向上させ、可観測性を高める。
Oracleは、10月17日~20日に米ラスベガスで開催する「JavaOne 2022」で、Java 19の最新機能を紹介する予定としている。