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NEC、サンプル映像から類似行動を検出する「NEC Multimedia OLAP for 映像分析サービス」を提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は31日、人物行動のサンプル映像を登録するだけで、ライブカメラやアーカイブの映像の中から簡単に類似行動を検出できるPaaS型のサービス「NEC Multimedia OLAP for 映像分析サービス」を提供開始した。

 NEC Multimedia OLAP for 映像分析サービスは、ライブカメラなどの映像から、ATMの前など不自然な場所で「電話をしている人」を見つけることや、「倒れている人」を見つける、「車いすに乗る人」が来場したことを検知するといった、登録したサンプル映像から類似行動を検出できるサービス。

「NEC Multimedia OLAP for 映像分析サービス」の全体像

 検出したい行動を撮影したサンプル映像を用意して、オンデマンドに検出対象を追加でき、従来の行動検出技術のように大量の学習データを用意して学習させる必要がなく、スピーディーで効率的な導入を実現するオンデマンド行動検出技術を採用し、PaaS型のサービスとして提供する。

 サービスでは、AIで推定した骨格情報について、大きさや向きに依存しない、独自の類似照合手法による検索技術により、人物とカメラの位置関係を調整することが難しい場合でも、高精度で目的の行動を検出可能できる。

 画像そのもの(面)ではなく、画像から推定した骨格の形状(十数個の関節点)を基に行動を照合するため、一般的な従来技術よりも計算量を抑えることで高速化を実現。これにより、ライブカメラの映像から目的の行動をリアルタイムに検出することや、大量の映像アーカイブデータからの高速検索も可能にした。

 さまざまなニーズへ適用が容易なPaaS型のサービスで提供。行動検出機能をREST APIで提供するため、映像分析で必要となる特別なインフラは不要で利用できる。

 NEC Multimedia OLAP for 映像分析サービスの価格は、月額30万円(税別)から。NECでは今後、人物の外観認識や物体の認識技術を拡充して、人物だけでなく人物とモノの認識を可能とし、また空間と時間軸で分析可能な映像分析サービスとして強化を進め、2025年度中までに100ユーザー以上の契約を目指す。