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JSOL、Illumioと提携しゼロトラストセグメンテーションソリューションの提供を開始

 株式会社JSOLは24日、米Illumioとパートナー契約を締結し、企業内ネットワークシステムのセキュリティを「マイクロセグメンテーション化」により強化する「ゼロトラストセグメンテーション ソリューション」の提供を8月に開始したと発表した。

 マイクロセグメンテーションは、ネットワークを細かくセグメント化することで、サイバー攻撃に対してセグメントごとの状況可視化やアクセスの遮断といった対応を容易にする。攻撃者が企業内ネットワークに侵入した場合でも、ネットワーク内での攻撃者の横移動(ラテラルムーブメント)を防ぐことができ、セキュリティレベル向上に資するものと期待されている。

 2020年8月に米国の国立標準技術研究所(NIST)が発表した「ゼロトラスト」に関する文書では、ゼロトラストアーキテクチャの3つのアプローチ方法が紹介されており、そのうち「アイデンティティガナバンスによるアプローチ」と「ネットワークインフラを使用したアプローチ」は、IDaaS製品やSASE製品の活用により実現可能となっている。

 一方、3つ目の「マイクロセグメンテーションによるアプローチ」は、従来型のソリューションを用いる方法では、セグメントごとにファイアウォールを設置して運用管理する必要があるため、実現のハードルが高いとされ、導入が進んでいなかったという。

 Illumioのプラットフォームは、業界初のクラウドトゥグラウンドのゼロトラストセグメンテーションプラットフォームで、組織がワークロードの通信方法を確認し、ハイブリッドIT全体の通信を許可または拒否するセキュリティポリシーを作成し、資産を分離して侵害の拡大を食い止めることを支援する。

 JSOLは、SASE製品やIDaaS製品などを組み合わせて、企業のゼロトラストネットワークを構築、運用する「次世代ネットワークセキュリティソリューション」を展開しているが、今回これにゼロトラストセグメンテーションソリューションを組み込む形でサービス提供することで、各企業の課題、ニーズにより適したネットワークシステムを提供するとしている。

 検討段階においては、NISTの「ゼロトラストの原則」に基づいた現状分析を行い、対策ロードマップ作成を支援する。設計・構築段階では、検討段階で作成した対策ロードマップを実現するために必要な製品の導入を行い、マイクロセグメンテーションを含むゼロトラストネットワークセキュリティを実現する。運用段階についても、セキュリティの監視や、ネットワークシステムの運用を24時間365日体制でサービス提供する。

 JSOLではIllumioと連携し、両社が培ってきたネットワーク、セキュリティに関する技術、ノウハウを結集することで、業種を問わず多くの企業にゼロトラストセグメンテーションソリューションを提供していくとしている。

次世代ネットワーク・セキュリティソリューション概要図