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ウイングアーク1st、BIダッシュボード「MotionBoard」とAWSのAI/IoTサービスを連携した製造業向けソリューション

 ウイングアーク1st株式会社は25日、BIダッシュボード「MotionBoard」と、Amazon Web Services(AWS)のAI、IoTサービスを連携し、製造現場の課題解決を実現するためのソリューションとして提供を開始した。

 MotionBoardは、データ活用に必要な機能を1つのプラットフォームで提供するBIツール。属人化しやすい集計・分析業務を誰でも行えるようになり、組織全体で共通の指標を可視化できる。

 今回、AWSのAI/IoTサービスとの連携により、製造現場で得られるIoTやカメラの映像データ、日報のテキストデータなど、これまでデータ活用が困難とされてきた非構造化データをMotionBoardに容易に連携し、活用することが可能になる。さらに、AWSの各種AIサービスを活用することで、入力された非構造化データから特徴を見いだし、動画から異常を検知するなど、作業員の安全確保や業務の効率化を実現するとしている。

 主なAWSサービス連携としては、製造現場で作成される日報のテキストデータを、自然言語処理サービスである「Amazon Comprehend」と連携させることで、設備点検記録や品質不良報告などに含まれる文章から特徴量や傾向を抽出し、測定値だけでは見えなかった問題が発見可能になる。

 また、カメラ映像を画像認識サービスの「Amazon Lookout for Vision」や「Amazon Rekognition」と、生産管理システムデータと掛け合わせることで、生産性を向上。カメラの映像を取り込むことで外観検査を省人化するとともに、品質異常が起きたときの加工状況の映像をひも付けることが可能になり、生産機械の短期間停止・復旧の状況や、作業員の動作ロスの分析が行え、製造生産性を向上できる。

 IoTデータの予測分析としては、安全なクラウドへのデバイス接続を実現する「AWS IoT Core」を活用し、設備コンディションから設備の故障予測をすることで、稼働率を向上し、検査結果とプロセスデータから良品条件を特定し、品質を安定化するといった連携も行える。

 また、各種データは、AWSが提供するデータウェアハウスの「Amazon Redshift」に格納されるため、製造現場データを原価計算や利益率管理など、経営で必要なデータとして活用できるとしている。

 ウイングアーク1stでは、機能連携を活用したMotionBoard製品について、2024年度末までに20社への販売を目指す。