NECソリューションイノベータ、HACCPに沿った食品衛生管理の支援サービスを提供

　NECソリューションイノベータ株式会社は1日、自動記録や音声認識、音声合成技術を活用し、HACCPに沿った食品衛生管理をサポートするサービス「NEC 食品衛生管理サービス for HACCP」を発表した。スーパーマーケットなどの食品等事業者に向けて同日より提供開始する。

　「NEC 食品衛生管理サービス for HACCP」は、食品の加工／検査／点検の場において、2021年6月より義務化されたHACCPに沿った食品衛生管理を支援するサービス。音声合成を用いた作業指示や音声認識による作業記録による「衛生管理」と、保冷設備の温度データの自動記録とアラート通知機能による「温度管理」の両面で、食品衛生管理業務の効率化と正確性の向上をサポートするという。

　このうち衛生管理については、作成したExcel形式の作業指示書の文字情報を、音声合成によって読み上げる機能を提供する。こうして、音声化された作業指示を聞きながら作業することにより、多品種を扱う際に発生しやすい作業ミスや記録漏れの防止をサポート可能だ。また、作業中にマニュアルや手順書を確認する必要がなくなるため、新人など不慣れな作業員の業務の円滑化や、作業品質の平準化につなげられるとした。

　さらに音声認識技術を用いて、ハンズフリーで作業の点検結果等を記録可能にしており、これまでは記録時に発生していた、手袋の着脱や消毒といった手間を省けるとのこと。

　一方、温度管理の支援としては、温度センサーから保冷設備の温度データを自動的に収集し、計測時刻とあわせて記録する仕組みを搭載し、人手による測定時のミスや記録漏れ等の防止をサポートする。1台の温度センサーで最大6カ所の温度を測定できるので、保冷設備ごとに温度センサーを設置する必要がなく、コストを低減可能なほか、これまで作業員が巡回して目視での温度確認作業も削減できるとしている。

　あわせて、測定温度がしきい値を超えた場合に、スマートフォン等へのアラート表示やメール通知を行う機能も備えており、保冷設備の異常に対する迅速に対処を支援する。

　なお、衛生管理の支援機能についてはオンプレミスでの提供となり、価格は個別見積もり。一方、温度管理の支援機能は、オンプレミスに設置されるセンサーやエッジ端末などのハードウェアと、クラウドサービスを組み合わせて提供され、クラウドサービスの利用料金は1店舗あたり1万3200円（税別）。エッジ端末、温度センサー等のハードウェア費用、設置費用などは個別見積もりとなる。

　NECソリューションイノベータでは、スーパーマーケットなどの食品等事業者に向けて展開し、年間約120店舗への販売を目標としている。