ニュース

NEDO、「次世代グリーンデータセンター技術開発」プロジェクトの実施予定先を発表

 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)は25日、「グリーンイノベーション基金事業/次世代デジタルインフラの構築」プロジェクトに関わる公募を実施し、15件の実施予定先を決定したと発表した。

 事業では、カーボンニュートラル社会の実現に不可欠なデジタルインフラの省エネ化・高性能化に向けた研究開発・社会実装を進めるため、「次世代パワー半導体デバイス製造技術開発」「次世代パワー半導体に用いるウェハ技術開発」「次世代グリーンデータセンター技術開発」のテーマに取り組む。

 次世代グリーンデータセンター技術開発では、「要素デバイス省力化、光配線技術、ディスアグリゲーション技術の開発」をテーマとして、富士通株式会社、アイオーコア株式会社、富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社、京セラ株式会社、日本電気株式会社(NEC)、キオクシア株式会社の6社が採択された。

 各社の役割としては、富士通は省電力CPU開発と光スマートNIC開発、NECは省電力アクセラレータ開発とディスアグリゲーション技術の開発、アイオーコアは光電融合デバイス開発、キオクシアは広帯域SSD開発、富士通オプティカルコンポーネンツは光スマートNIC開発、京セラは光スマートNIC開発をそれぞれ担当。2030年までに、研究開発開始時点で普及しているデータセンターと比較して、40%以上の省エネ化などの実現を目指す。

 また、「光に適合したチップ等の高性能化・省エネ化:不揮発メモリ開発」をテーマとして、日本ゼオン株式会社が採択された。同テーマでは、日本ゼオンが持つカーボンナノチューブ(CNT)の関連技術を活用し、低消費電力化、大容量化やコストの面でDRAM代替が可能な「CNTを用いた不揮発メモリ(=NRAM)」を実用化するための技術を確立し、2030年代にNRAMを社会実装することを目指す。

 実施期間は、2021年度から2028年度までの最大8年間。不揮発メモリは2021年度から2030年度までの最大10年間。