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レノボ、リモートワークを支援する管理ソフト2製品を発表
遠隔からのエンドポイント管理業務の効率化を実現

 レノボ・ジャパン合同会社(以下、レノボ)は15日、IT部門のエンドポイント管理業務を支援する2つのソフトウェア「Lenovo Deployment Assistant(LDA)」と「Lenovo Manageability Commander(LMC)」を提供開始したことを発表した。同日には、新たなエンドポイント管理ソリューションをリリースする背景や各製品の概要について、オンラインで説明会が行われた。

 今回発表した新製品は、エンドポイントにあるクライアントデバイスの状況を可視化し、IT部門の管理業務をサポートするソフトウェア。そのうち「LDA」は、Microsoft Endpoint Configuration Manager(MECM)と連携することで、Think製品のユーティリティの管理やインベントリ情報の収集を支援する。一方の「LMC」は、インテル vProプラットフォームなどを搭載したPCのインベントリ情報の可視化や遠隔制御を実現する。この2つのソフトウェアによって、デバイスの安全性の向上、エンドポイント管理の効率化を実現するという。

「LDA」と「LMC」の製品特徴

 レノボ 執行役員 サービスセールス事業部の上村省吾氏は、IT部門を取り巻く現状について、「コロナ禍をきっかけに、従業員一人ひとりが最適な環境を能動的に選ぶハイブリッドワークの時代に入りつつある。その中でIT部門には、一人ひとりの働き方に合わせた業務環境の『幅』の提供と、場所を問わずにガバナンスやサポートレベルを担保する仕組みが求められている。一方で、経営層からは、デジタル変革を推進するための効率化をミッションとされており、これを両立させるために頭を悩ませている」と指摘する。

レノボ 執行役員 サービスセールス事業部の上村省吾氏

 「こうした状況に対して当社では、ハイブリッドワーク時代の柔軟な働き方をサポートするゼロタッチデプロイメントを展開しており、当社からWindows Autopilotへのデバイス登録実績はワールドワイドで180万台を超えている。また、顧客が本質的な価値創造に集中できるように、『利用』フェーズまで踏み込んだ運用支援を一気通貫で提供している。そして今回、IT管理者の『運用』フェーズをサポートする新たなソリューションとして、2つのエンドポイント管理ソフトウェア製品を投入する」と、新製品をリリースする背景を述べた。

 新製品の「LDA」および「LMC」の機能概要については、レノボ 製品企画部 モダンプラットフォームグループ マネージャーの元嶋亮太氏が説明した。

レノボ 製品企画部 モダンプラットフォームグループ マネージャーの元嶋亮太氏

 まず「LDA」については、「Microsoftが提供する管理ソリューションMECMを通じて、Think製品が提供する各種ユーティリティを集中管理するためのソフトウェア。ユーティリティの展開やデバイス状況の可視化を容易に行うことができ、さまざまな場所に点在するデバイスに対しても、常に最新のユーティリティに関するポリシーを適用できる。ポリシーの追従も容易に行え、一貫したユーザーエクスペリエンスを提供する。MECM上に展開できるユーティリティは、デバイス固有の設定のカスタマイズやドライバーのアップデートを提供するLenovo Commercial Vantageをはじめ、Lenovo System Update、Lenovo Thin Installer、Lenovo Dock Managerなど。また、BIOS設定や保証情報など、Think製品固有のインベントリ情報の収集も可能で、リモートワークにおけるIT管理者のデバイス管理の煩雑さを軽減する」と解説。

「LDA」の機能概要

 一方の「LMC」に関しては、「遠隔でのデバイス診断を可能にする管理ソフトウェアとなる。遠隔におけるインベントリ情報の可視化やインテル Endpoint Management Assistant(EMA)との連携による場所を問わない管理者のアクセスを提供する。具体的には、社内ネットワーク上に存在する対応デバイスを自動検知し、ソフトウェア・ハードウェア両面でのインベントリ情報を一元管理することが可能。また、インテル EMAと連携させることで、リモートデスクトップやターミナルへの遠隔アクセスなど、インテル vProプラットフォームの機能を活用できるようになる。さらに、Windows Server上で動作するため、インテル Endpoint Management Assistant(EMA)との連携により、ファームウェアレベルでのリモートコントロールなど制御機能も活用できる」と述べた。

「LMC」の機能概要

 「LDA」のライセンス価格は、デバイス1台あたり 660円。「LMC」のライセンス費用は、Windows Server1台あたり1320円。なお両製品ともに、ユーザーインターフェイスは英語版での提供となる。