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“違う企業”になったIBM ハイブリッドとAI重点で好調な決算に

Red Hatのハイブリッドクラウド技術が貢献

 今回の好調の要因はいくつかあるが、「売上高の約7割がソフトウェアとサービスから」(IDCのBob Parkerバイスプレジデント)となった中で、Red Hatの貢献は、はっきり見て取れる。

 4事業のうち、前年同期比13.1%増と最も高成長となった「コンサルティング」(売上高47億ドル)は、「グローバルビジネスサービス(GBS)」と呼ばれてきた事業部門だ。ビジネス変革、テクノロジーコンサル、アプリケーション運用などを含んでいる。

 その中でもハイブリッドクラウドの売り上げは31%増で、Red Hatを中心としたアプリケーションモダン化などが貢献したという。

 次に伸びたのが8.2%増の「ソフトウェア」(売上高73億ドル)。買収したRed Hatや、オートメーション、データ&AI、セキュリティで構成されるハイブリッドプラットフォームとソリューション、トランザクション処理などが含まれる。これらのほとんどが前年から増加したが、中でもRed Hatは19%増とめざましかった。

 また、決算発表では、ハイブリッドプラットフォームとソリューションからの売り上げも7%増えたことなどが報告された。

 Kavanaugh CFOは「2021年のRed Hat関連の契約は前年の2倍以上となり、開始以来40億ドルを上回る金額に達した」と説明している。

 昨年7月、Red Hatを育てて将来を期待されていたJim Whitehurst氏が突然、退任したときは、先行きを懸念する声も出た。だが現時点では、Red Hatのテクノロジーは戦略にうまく合っていると言えそうだ。