NTTデータ、ゼロトラスト環境の導入・運用支援サービスをグローバルで提供

　株式会社NTTデータは11月30日、ゼロトラスト環境の導入を支援するサービス「ゼロトラストセキュリティサービス」を、グローバルで提供開始すると発表した。同社の自社導入における経験・ノウハウを生かし、コンサルティングから構築・運用までを一気通貫で提供するサービスとして体系化している。

　ゼロトラストセキュリティサービスは、ゼロトラストの考え方に基づいたセキュアな環境を提供するもの。オフィスや自宅などの働く場所や、スマートフォンやPCといった端末を選ばない、昨今の柔軟な働き方に合わせた業務環境を提供する。あわせて、多要素認証やログ監視などの技術による高セキュリティの確保、外部からのサイバー攻撃の迅速な検出・対応・復旧などにも対応し、セキュリティインシデントの被害軽減に寄与するという。

　なおNTTデータ自身でも、日々高度化・複雑化するサイバー攻撃を経営リスクの1つととらえ、グローバルでセキュリティガバナンスを見直し、55カ国・地域の14万人が利用するゼロトラスト環境を導入している。このサービスでは、コンサルティングから構築・運用までを一気通貫で提供するサービスとして体系化し、各技術領域においてグローバルで多くの実績を有する戦略的パートナー企業とともに、NTTデータの1000人のスペシャリストがサービス提供できる体制を構築している。

　サービスでは、計画から設計・構築、運用まで、3つのフェーズでサービスを用意した。このうち計画のフェーズでは、NTTデータで培ったノウハウをもとに、セキュリティアセスメントによる現状の課題の洗い出し、対策の立案、ルール整備、導入技術の構想立案といったコンサルティングサービスを提供する。

　2つ目の設計・構築のフェーズでは、ID管理・認証、クラウドの利用制御、端末管理、監視などの領域において、導入実績のあるセキュリティソリューションを活用し、グローバルでのゼロトラスト環境の構築を支援する。ここでは、CrowdStrike、Exabeam、Okta、Zscalerといった戦略的パートナー企業とともに、最新の技術を最適な形で組み合わせ、各企業の要件に合致した環境を提供するとした。

　また構築後の運用フェーズでは、いつ起こるかわからないサイバー攻撃に備え、グローバルの全拠点を24時間365日監視。外部からのサイバー攻撃を迅速に検出、対応、復旧できるため、利用企業のセキュリティインシデントの被害軽減に寄与するとアピールしている。

世界標準の情報セキュリティ管理フレームワーク

サービスにおけるセキュリティ技術ラインアップ

　サービスは複数の国・言語でのサポートが可能だが、日本国内では、デジタルワークスペースオファリング「BizXaaS Office」のゼロトラストセキュリティ機能「BMWS（BXOマネージドワークスペースセキュリティ）」の提供を拡大する考え。

　NTTデータでは、ゼロトラストセキュリティサービスにおける2025年度のグローバル年間売上300億円を見込んでいるが、国内ではそのうち150億円の売上を目指すとした。