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NECと日本オラクル、基幹システムの移行加速に向けクラウド領域での協業を強化

(写真左)日本オラクル 取締役 執行役 社長 三澤智光氏、(写真右)NEC 執行役員常務 吉崎敏文氏

 日本電気株式会社(以下、NEC)と日本オラクル株式会社は28日、クラウド領域での協業を強化すると発表した。協業では、企業や公共機関のデジタルトランスフォーメーション(DX)に不可欠となる、基幹システムのクラウドへの移行と最適化を実現する取り組みを加速し、サービスの拡充を図るとしている。

 協業による取り組みとしては、NECとオラクルが持つノウハウをベースに、基幹システムで使用されるOracle Databaseを、Oracle Cloudへ安全に移行するサービス(アセスメントサービス、データベース移行サービス)を共同で開発した。

 NECは、Oracle Cloudの移行ツールを活用し、移行の設計にかかる時間の半減、移行作業時間の3割減を可能とする、安全・安心なデータベースのクラウド移行を支援する。今後は両社で「NECマルチクラウド運用サービス」を拡充し、基幹システム向けのデータベース運用サービスの提供を行う。

 NECのSecurity by Designの知見と、データセントリックなセキュリティに強みを持つOracle Cloudのセキュリティ機能とを融合し、クラウドデータベースの設計から運用まで強固なセキュリティを提供する。さらに、日本のクラウド環境に合わせたOracle Cloud Maximum Availability Architectureを共同検証し、ハイブリッドおよびマルチリージョンでの高可用リファレンスアーキテクチャーを構築。今後、同アーキテクチャを反映したサービスを提供していく。

 サービスを支える人材・体制強化としては、NECではOracle Cloudの有資格者を、今後2年で500人規模に拡大する。その一部は、既に知見を持つ専門人材が中心となり、Oracle Cloud CoE (Center of Excellence)として、データベースのクラウド移行から、クラウドにおけるシステム構築・運用まで、一貫したサービス提供を行う。

 また、基幹システムのサポートで実績がある「Joint Support Center」を、クラウド領域へ拡大し、Oracle Cloudの保守対応力を強化する。

 今後両社は、さらなる協業強化により、Oracle Cloudにおけるシステム構築、マネージドサービス、保守サポートの全ステージにおいて、さまざまなニーズに対応したサービスを共同で開発・提供し、企業や公共機関のデータドリブン経営を支援するとしている。