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シンガポールのデータセンター運営大手STT GDC、千葉県印西市に2棟のデータセンター新設計画を発表

 シンガポールのデータセンター運営大手、STテレメディア・グローバル・データセンターズ(以下、STT GDC)は7日、総合不動産グループのグッドマンが千葉県に開発する建屋を貸借し、新たなデータセンター2棟を開設する計画を発表した。

 STT GDCの社長兼グループ最高経営責任者であるブルーノ・ロペス氏は、「今回の投資により、当社は初めて日本のデータセンター市場に参入します。5Gサービスの構築とデジタル化の推進が急務とされ、高品質なデータセンターサービスへの需要が高まる市場で、グッドマンと協力してニーズに対応できることをうれしく思います。グッドマンはインダストリアル不動産の所有、開発、管理を行う世界有数の企業として優れた実績を誇り、STT GDCは最先端のキャリアニュートラルなデータセンターを運営する独自のノウハウを有しています。両社の協力により、拡大する日本の需要に対応する万全の体制が整いました」と述べている。

 千葉県印西市のグッドマンビジネスパーク内に開発される、新たなデータセンターキャンパスは、2棟の延べ床面積は合計6万㎡、IT電力は2棟合計で60MWとなる予定。グッドマンビジネスパークは、複数の物流施設やデータセンターから構成される総合的なビジネスパークで、全ての施設が竣工すると、総賃貸面積は80万平方メートルを超え、資産評価額は3000億円を上回る見込みとしている。

 プロジェクトでは、グッドマンがコア&シェルを開発し、2棟の建物をSTT GDCに長期にわたり賃貸する。STT GDCは、データセンターのフィットアウトと運営を行い、第1棟は2024年第2四半期にサービス開始を予定する。

 STT GDCの北東アジア担当CEOであるニコラス・トー氏は、「既に電力が確保されているため、今回開発するキャリアニュートラルのデータセンターは、増大する需要を背景に大規模な施設を必要としているハイパースケーラーや企業の、拡張性に対するニーズを満たすことを目的として設計されています。このプロジェクトにより、日本市場でビジネスの拡大を図るカスタマーとともに当社のビジネスも成長し、 日本のデータセンター市場に優れた価値をもたらすことができると確信しています」とコメントしている。

 グッドマンのCEOであるグレッグ・グッドマン氏は、「急成長するグローバルデータセンター事業者であるSTT GDC社をグッドマンビジネスパークに迎え、パートナーとして今回の開発プロジェクトに取り組むことができることを大変うれしく思います。入居企業だけでなくコミュニティの皆さんにご利用いただいているアメニティ&リテールエリアを含め、8つのステージに分けて段階的に開発を続けてきたグッドマンビジネスパークは、本賃貸借予約契約の締結により、全ての施設を稼働もしくはご成約いただくこととなりました。STT GDC社とのパートナーシップは、魅力的な立地に高品質な施設を提供してカスタマーのニーズに応えるという、グッドマンのグローバル戦略を反映しています。本プロジェクトにもサステナビリティ機能を取り入れ、サステナビリティと最高水準のアメニティをカスタマーに提供するという当社のコミットメントを実践します」と述べている。