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法人向けクラウドストレージ「DirectCloud-BOX」がアップデート、クラウド移行時の対応などを強化

 株式会社ダイレクトクラウドは、法人向けクラウドストレージ「DirectCloud-BOX」のバージョンアップを6月29日に実施すると発表した。

 DirectCloud-BOXは、ユーザー数無制限を特徴としたクラウドストレージ。単なるファイル共有にとどまらず、NAS/ファイルサーバーのクラウド移行にも対応しており、日本企業の要望に応えたさまざまなセキュリティ機能を搭載しているという。

 今回のバージョンアップでは、ローカルのファイルサーバーからクラウドストレージへのデータ移行を実現するアプリケーション「DCBMigrator」の機能強化を行っており、アップロードサーバーのスペックを向上させたほか、ファイルのChunked Upload対応により、100MB以上の大容量ファイルのアップロード処理性能が向上したという。また、DCBMigratorから同時にアップロード可能なスレッド数を4から8に増やすとともに、利用可能なPC端末数を最大5から最大10台に増加させた。

 さらに今回は、アクセス権設定が拡張され、第6階層のフォルダまでアクセス権の設定が可能になった。これにより、既存ファイルサーバーのファイル構成をそのままに移行できるケースが増え、管理者のアクセス権限設定に関する手間を大幅に削減できるようになったという。

 加えて、管理者がCSVファイルをエクスポートした後に、ファイル上で一括修正できる項目を拡大した。これまでユーザーごとに個別で設定をしていた作業を一括修正で対応可能になったことで、作業負荷の軽減が見込めるとしている。

 このほか、Windowsエクスプローラーを拡張するプラグイン「DirectCloud ドライブ」において、64ビットOSに対応したアプリをリリースした。64ビット版のアプリを利用することで、ファイルやフォルダの表示速度が約40%向上し、より快適な操作性で利用できるとのこと。

 利便性の強化に関しては、Salesforceやシングルサインオン(SSO)ソリューション「Okta」とのSSO連携に対応。例えば、Salesforceのアカウントを利用してDirectCloud-BOXへログインする、といったことが可能になる。

 この面ではもうひとつ、削除されたファイルの扱いを変更した。フォルダプロパティの機能の一つ「自動削除」で削除されたファイルは、これまで、ゴミ箱に移動されずに削除されてしまい、復元の方法がなかったが、今回のアップデートにより、自動削除により削除されたファイルは、いったん管理者のゴミ箱へ移動するようになった。ユーザーが誤って削除した場合でも、管理者によって手軽に復元を行えるとのことだ。

 一方でセキュリティ面では、DirectCloud-SHIELDにて暗号化されたファイルをプレビューした際に、指定の透かし文字を表示させる機能を搭載した。透かし文字にてユーザーIDを表示させることで、写真撮影による情報漏えいの抑止を実現する。

 また、DirectCloud-BOX モバイルアプリケーションで顔認証、指紋認証、PINコードなどの認証を利用してDirectCloud-BOXへログインする機能を搭載。ログイン作業の簡便化に加え、ID・パスワードだけに頼らない、より強固な本人認証を行えるとしている。