GMOグローバルサイン、電子証明書プラットフォーム「Atlas」の一部機能をエンタープライズ向けに提供

　GMOグローバルサイン株式会社は17日、電子証明書の高速な大量発行、署名を可能にする電子証明書プラットフォーム「Atlas」において、一部機能をエンタープライズ向けに提供開始すると発表した。

　「Atlas」は、各種電子証明書を一元管理できるプラットフォーム。高速かつ大量に電子証明書・電子署名を発行できるエンジンに加えて、各種電子証明書の管理機能などを搭載している。こうした機能を利用することで、行政や公共団体などの中規模～大規模組織において、電子証明書を用いるさまざまなシーンでの管理コスト削減などが見込まれるとのこと。

　具体的な利用シーンとしては、IoTデバイスへの電子証明書の導入があるという。IoTデバイスへの電子証明書を導入にあたっては、PCなどの業務利用端末への導入方法と異なり、製品の完成段階で既に電子証明書が搭載されている必要があるため、製造工場での工程の中に電子証明書配布を組み込まねばならず、製造されるIoTデバイスが大量となる場合、短時間かつ大量の電子証明書の発行・配布が求められる。Atlasでは、毎秒3000枚程度の電子証明書を発行できる性能を持つため、このような、短時間に大量の電子証明書発行が求められるシーンでも対応が容易になるとした。

　また、テレワークの普及やクラウドサービスの活用が進んだことを受け、セキュリティ強化を図るために、アクセスコントロールや電子署名が可能な電子証明書が活用されている。しかし電子証明書には有効期間があり、定期的な更新が必要になるうえ、用途別に管理が求められるため、その管理コストが増大しているとのこと。

　これに対してAtlasは、高度な管理機能とAPIによる柔軟な証明書発行、高速な電子署名が可能となる機能が搭載されているほか、複数端末への電子証明書の自動配布を行えることから、電子証明書の管理コストを低減できるとしている。

　なお今後は、SSLサーバー証明書の自動更新機能など、電子証明書をより便利に活用できる機能を順次追加する予定。