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リコー、生産現場の報告業務を効率化する「RICOH らくらくKAIZENサービス」を提供

 リコージャパン株式会社は24日、中堅・中小製造業向けにデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するソリューション「RICOH らくらくKAIZENサービス」の提供を開始した。

 RICOH らくらくKAIZENサービスは、業務に合わせた文書テンプレートなどの各種設定ができるウェブサイト、スマートデバイス向けのアプリケーションソフト、スマートデバイスから投稿された文書を共有できるウェブサイトの3つのシステムから構成され、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスを活用して、生産現場における報告業務・情報共有などを効率化するクラウドサービス。

 管理者は、リコーの社内実践を基に作成されたサンプルを参考に、各業務に応じたテンプレートを素早く作成でき、現場への速やかな導入が可能。点検者は、アプリ上の該当箇所に、項目選択やテキスト、音声テキストで状況を入力し、現場で撮影した画像データと併せて簡単に報告書を作成し、クラウド上で関連部門に即時に共有できる。さらに、報告書のデータをCSV形式で出力し、BIツールを用いて分析するなど、さまざまな管理ツールとの連携にも対応する。

 これまで、こうした報告業務には、人による紙への記録、転記、編集、照合など、さまざまな時間や手間がかかっていたが、プロセスをデジタル化することで大幅な業務効率化を実現する。リコー社内実践の事例としては、複合機などの製造を手掛けるリコーインダストリー東北事業所(宮城県柴田郡)において、ソリューションの活用により、従来約180分かかっていた安全巡視報告業務を約10分まで大幅に短縮するといった成果を上げているという。

 リコーでは今後、ソリューションへの機能追加に加え、テンプレートの拡充により、製造現場以外の他業種・業務への展開を図ると説明。また、今回のソリューションを皮切りに、リコーグループでのさまざまな社内実践を通じて得られた知見・ノウハウを活用し、生産現場におけるプロセスのデジタル化、業務効率化を後押しするサービスを順次投入することで、顧客の現場での課題解決を支援していくとしている。

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