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デジタルアーツ、m-FILTERとFinalCodeの連携による「脱ZIP暗号化運用」機能を提供

 デジタルアーツ株式会社は25日、メールセキュリティ製品「m-FILTER」とファイルセキュリティ製品「FinalCode」の組み合わせによる「脱ZIP暗号化運用」機能の提供を開始した。

 メールでZIP暗号化ファイルを送信し、後からパスワードをメールで別送する、俗に「PPAP」と呼ばれる手法は、これまで企業などで利用されてきたが、さまざまなセキュリティリスクを含んでおり、運用が見直され始めている。

 デジタルアーツでは従来から、PPAPのセキュリティリスクに警鐘を鳴らし、メールセキュリティ製品「m-FILTER」Ver.5とファイルセキュリティ製品「FinalCode」Ver.6の両製品を組み合わせて利用することを勧めてきたと説明。

 PPAPのセキュリティリスクとしては、送信時の漏えいリスクとして、宛先を誤送信した場合にはファイルが外部に漏えいする可能性があり、受信時の攻撃リスクとしては、ZIP暗号化ファイルが悪用された場合のマルウェアなどへの感染のおそれがあり、昨今ではEmotetやIcedIDなど、パスワード付きZIPファイルを用いた攻撃が多発しているといった点を指摘している。

 m-FILTERとFinalCodeの連携オプションによる「脱ZIP暗号化運用」機能では、メール送信対策として、パスワードレスでファイルを自動暗号化。送信メールの添付ファイルをパスワードレスで自動暗号化し、受信者のみに操作権限を指定できるため、ファイルの漏えいを防ぐ。また、ファイルは後から消すことができるため、ファイル転送や外部流出にも対策可能となる。

 メール受信対策としては、受信メールに添付されたZIP暗号化ファイルを強制検査し、安全性が確認できたファイルのみ受信する。m-FILTERの標準機能である、強固な送信元判定やZIP暗号化ファイル以外の添付ファイル対策機能により、EmotetやIcedIDなどの外部攻撃への対策も兼ね備える。

 デジタルアーツでは、m-FILTER Ver.5の機能はそのままに、FinalCode Ver.6のファイル暗号化・追跡機能を、メール送受信時の運用に合わせた「m-FILTER」のオプション機能として、通常価格より値引きして提供する。1月27日付けの発表では、クラウド版のみの提供としていたが、オンプレミス版にも対応し、2月25日から提供を開始した。