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東京エレクトロンデバイス、産業機器のフィールドサービス対応を支援するリモートサポートサービス「FalconLink on Azure」

 東京エレクトロン デバイス株式会社(以下、TED)は14日、産業機器向けリモートサポートサービス「FalconLink on Azure」を販売開始すると発表した。

 現状のフィールドサービスでは、顧客企業が利用する産業機器にトラブルが発生した際に、サポートセンターに電話で問い合わせ、解決しない場合にエンジニアへ訪問サポートを依頼するのが一般的だが、電話だけで正確に情報を伝達することは難しく、誤った認識で準備が不十分のまま訪問サポートを行ってしまうと、解決まで時間がかかり、その結果、企業の機器にダウンタイムが発生したり、トラブルが長期化したりしてしまう点が課題になっているという。また、コロナ禍においては訪問サポートを最小限にする必要があり、リモートサポートサービス導入への期待も高まっているとのこと。

 今回発表された「FalconLink on Azure」は、こうした課題を踏まえて開発されたサービスで、サポートセンターはユーザーの許可のもと、インターネットを経由して機器の操作画面やマウス・キーボードを遠隔操作したり、産業機器のログデータを共有したりでき、電話だけでは把握できなかったユーザーの状況を正確に把握可能になるため、トラブルの早期解決に貢献するとした。

 また、ユーザーのセキュリティ/プライバシーの保護や組み込み機器のリソースに配慮し、操作画面の画像転送やリモート操作の許可設定をユーザー側の権限にしているので、ユーザーのポリシーや環境に適合した利用が可能としている。

 なお産業機器メーカーでは、自社の機器にFalconLink on Azureを組み込めるため、的確で迅速なリモートサポートが提供でき、フィールドサポートの品質向上による顧客満足度向上と工数削減を実現するとのこと。

 概算費用は、TEDのクラウド環境を利用するSaaSモデルの場合、同時接続数10ユーザーで月額8万円で、画面共有、マウス/キーボード操作、ファイルアップロードの各機能が提供される。

 このほか、サポート用クラウド環境を提供するカスタムモデルも用意された。画面共有、マウス/キーボード操作、ファイルアップロードの各機能は標準で提供され、ファイルダウンロード(送り込み)、AI活用による予防保全、BIツール連携といった機能を要件に応じて追加できる。こちらの概算費用は、開発費用が250万円から、ランニング費用が月額約8万円から、メンテナンス費用が月額1万円。