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GitHub Universe 2020の基調講演で発表された新機能を紹介、GitHub ActionsのアップデートやDependency reviewなど

 GitHubは米国時間12月8日から、年次イベント「GitHub Universe 2020」をオンラインで開催している。

GitHub Universe

 キーノートセッションは、CEOのNat Friedman氏の朝から夜までの一日のドラマ仕立てで進行。GitHubを介してさまざまなメンバーがコラボレーションしてGitHub自身に変更を加える様子の中で、さまざまな機能が紹介された。

キーノートセッションはCEOのNat Friedman氏の一日の形式で進行

 以下、キーノートセッションで発表された新機能を、キーノートセッションの画像をまじえて紹介する。

 GitHubのWebの表示に、黒バックのDark modeが追加された(パブリックベータ)。設定から有効にできる。執筆時点ですでに使えるようになっており、各自のダッシュボードに「Dark mode is here!」の案内も表示される。

Dark mode
筆者のところで表示されたDark modeの案内(Dark modeを有効にした状態で撮影)

 GitHub Discussionsがすべてのパブリックリポジトリで利用可能になる。DiscussionsはIssueと似ているが、具体的な提案になる前の議論をする場。5月のGitHub Satelliteで発表され、限定ベータとなっていた。

GitHub Discussionsが利用可能に

 プルリクエストにauto-merge機能が追加される。設定したレビューやチェックを通ったプルリクエストを自動でマージする。「来週にパブリックリポジトリでパブリックベータとして使えるようになる」とアナウンスされている。

 GitHub Actionsではいくつかの新機能が追加された。Workflow visualizationでは、アクションのワークフローを図示できる(パブリックベータ)。Environment Protect rulesでは、例えばデプロイ前に人間(required reviewers)の承認を求めるようにしたり、時間を置いたりできる(今月末にベータとして利用可能予定)。

GitHub ActionsのWorkflow visualization
デプロイ前にrequired reviewersの承認を求める設定

 Dependency reviewは、プルリクエストをレビューするときに、依存ライブラリの変更とそのセキュリティへの影響を知らせる機能だ(ベータ)。脆弱なライブラリや悪質なライブラリへの変更を加えるサプライチェーン攻撃の問題に対応する。

Dependency review

 プロジェクトに寄付できるGitHub Sponsorsで、企業からの寄付に対応した。すでに、American Express、AWS、Daimler、Stripe、New Relic、Indeed、Microsoft、Substack、Major League Hacking、Indent、Notion、Cognitectが寄付を表明しているという。

GitHub Sponsorsに企業からの寄付に対応

 GitHubをオンプレミスなどの自前環境で動かすGitHub Enterprise Server 3.0 RC1が12月16日に登場する。GitHub ActionsやGitHub Packages、Code Scanningに対応し、モバイル版アプリ対応やSecret scanningがベータとなる。

GitHub Enterprise Server 3.0 RC1