ニュース

NTTテクノクロス、作業員向けの安全教育を行う「VR安全意識向上サービス」を強化

無線VR機器への対応で補助者を不要に

 NTTテクノクロス株式会社は1日、バーチャル空間で作業員向けの安全教育や研修を実施できる「VR安全意識向上サービス」において、無線VR機器に対応した新版を12月7日から販売開始すると発表した。

 VR安全意識向上サービスは、作業中の事故例などをVRで体験することにより、事故の怖さと正しい作業を学べるサービス。NTTテクノクロスがNTTグループ各社から収集した、工事作業に関する重大事故などの知見をもとにコンテンツを作成している点が特徴で、ビデオ上演やプレゼン資料を用いた受動的な従来型研修に比べ、安全作業ルールをより効果的に定着させることができるという。

 同サービスの従来構成では、VR機器がPCとケーブルで結ばれていたことから、体験者がケーブルに足を取られることを防ぐ補助者が複数人必要だったが、新版では無線VR機器を採用したことで、事前準備や取り扱いがより簡単になり、補助者なしでも高度なVR研修を受けられるようになったとのこと。

 またPCが不要なため、PCに慣れていない人でもガイダンス、マニュアルに沿って1人で簡単に利用開始できるとしている。

 さらに、ケーブル接続のVR機器を採用した従来構成では機材が多く、スペースを取るうえ、設置が大変だったのに対し、無線VR機器を利用する新版では機材の数が2分の1とシンプルになり、狭い会議室などでも利用可能となった。機材は箱に収めて持ち運びできるため、利用場所を制限されず、管理も手軽に行えるほか、機材数の削減により、コストを従来の4分の1程度に抑えることも可能とのことだ。

VR安全意識向上サービスの利用イメージ

 なおコンテンツには、NTTグループの1万人以上が体験し、体験者の86%が「体験前より事故が怖い」と回答した15種類を用意していたが、今回は新たに、配線工事における高所作業時の転落と架上ラック上作業時の転落を体験できるコンテンツが追加された。

 今後も、建設や設備工事のほか、工場や農林水産業などでの作業事故や交通事故の撲滅を目指し、コンテンツを拡大する予定としている。

 価格は、1ライセンスあたり月額8万円(税別)。無線VR機器は別途費用が必要となる。