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NTTデータとLSIメディエンス、企業向けPCR検査結果の電子証明書発行サービスの提供に向けた実証を開始

 株式会社NTTデータと株式会社LSIメディエンスは31日、新型コロナウイルス感染症におけるPCR検査結果の電子証明書発行サービス提供に向けた実証を9月から実施すると発表した。

 両社では、新型コロナウイルス感染症が社会にさまざまな影響を及ぼす中、経済活動の担い手である企業では、ビジネス目的で海外渡航を行う場合や接客などを行う従業員の安心・安全確保のため、PCR検査を行い、陰性証明書を取得する需要が高まってきていると説明。サービスはこうした企業を対象に、利用企業と臨床検査会社間の、検査依頼から結果証明書発行までの一連をシステム上で管理する。

 サービスの利用により、利用企業はセキュリティが保たれたオンライン環境で検査結果や電子証明書の取得ができるようになり、結果証明書発行までを時間短縮するだけでなく、ブロックチェーン技術の活用により、氏名や有効期限などが改ざんされていないといった証明書の正当性も担保する。

 PCR検査結果の電子証明書発行サービスは、利用企業と臨床検査会社を、NTTデータが提供するセキュアなネットワーク「L-AXeS(エルアクセス)」で接続し、検査依頼から結果証明書発行までの一連の業務をシステム化した。PCR検査はLSIメディエンスが、システム提供と運用をNTTデータが担当する。

 実証では、検査依頼から結果報告書発行までの一連の業務について、業務フローとそれを支えるICTシステムの有用性を評価・検証する。また、今後の利用拡大を見込み、広く導入するための倫理的な課題や社会的な課題の抽出を行う。

 さらに、利用企業側の評価として、NTTグループの従業員(組織管理者、人事部門、健康管理部門など)の協力のもと、検査実施に対する職場の事情・考え方をヒアリングすることで検討を深める。

 NTTデータとLSIメディエンスでは、実証を踏まえ、2020年度末までにサービス提供開始を目指し、ウィズコロナ時代における日本企業の発展に貢献していくとしている。