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日本ユニシス、設備点検支援サービス「まるっと点検」に新機能を追加

 日本ユニシスは株式会社は17日、構造物における設備点検業務を効率化する「まるっと点検」に、スマートグラスを活用したハンズフリーでの報告書作成や、クラウド環境上への実装などの新機能を追加し、提供を開始した。

 まるっと点検は、「アナログ作業のデジタル化による業務効率向上」「人材の高齢化による人手不足の解消」「新人作業員への技術継承」などの設備点検業務で顕在化している課題を、IoTデバイスやタブレット、ウェアラブルデバイスを活用して解決するサービス。

 設備の監視対象にセンサーを取り付けてリモートで稼働状況を監視する「モニター」、点検報告書の電子化によりペーパーレスを実現し、報告作業を効率化する「リポーター」、スマートグラスを装着した現場作業者と、遠隔支援を行う管理者との間で映像共有や作業指示を行う「コミュニケーター」の3種類のサービスを提供する。

 新たに提供する機能では、従来のタブレット版に加え、HappyLifeCreators株式会社製の「TASKel」を採用し、スマートグラスを利用した簡便な音声入力による点検結果登録を実現。ハンズフリーによる高所や閉所での登録や、実作業と並行した登録が可能になる。また、スマートグラスでの点検結果登録後に、タブレット版へのデータ連携により、現場で作成と管理者への報告が可能となり、報告書作成のためにかかるコストを削減できる。

 また、コミュニケーター機能の拡張として、管理者PC1台あたりのスマートグラスの同時接続数を2台から6台に拡張。より多くの作業員による点検・作業を可能とし、管理者と複数の現場点検者のスムーズな連携作業と管理負荷の軽減を実現する。

 「リポーター」「コミュニケーター」では、複数種類のスマートグラスの利用に対応。屋内・屋外など、点検現場の状況に適したスマートグラスの選択が可能になる。

 さらに、クラウド環境整備として、すべてのサービスをMicrosoft Azure上に実装し、データの一元管理を実現する。これにより、セキュリティなどの運用関連業務が軽減され、将来的には、蓄積されたデータを活用したさまざまな分析や外部サービスと連携したサービス提供なども期待できるとしている。

 日本ユニシスでは、これらの新機能により、従来のビルやマンション設備を主とした適用シーンに加え、工場や社会インフラ、小売業などさまざまな分野への適用が可能になると説明。また、熟練者を伴う点検が必要となる新たな適用シーンにおいても、大幅な効率化が期待できるとしている。