ニュース

TISの「データ統合・利活用プラットフォームサービス」、マーケティングAIや名寄せなどの機能を追加

 TIS株式会社は5日、統合型マーケティングプラットフォームサービス「データ統合・利活用プラットフォームサービス」の新メニューとして、「オープンデータパターン分析」「マーケティングAI」「名寄せ/データクレンジング」の3つを追加すると発表した。6月中旬以降、順次リリースする予定。

 「データ統合・利活用プラットフォームサービス」は、オンライン/オフライン、スマートフォンなど、多様化・複雑化する顧客接点で発生する行動データと、社内に散財するデータを顧客軸で統合・分析し、顧客体験を高度化するための統合型マーケティングプラットフォームサービス。マーケティングサービス「TIS Marketing Canvas」の1サービスとして提供されている。

 新メニューのうち「オープンデータパターン分析」は、ネット上の膨大なオープンデータを「シグナル」形式に変換・蓄積し、「シグナル」同士のパターンを独自のAIアルゴリズムによって抽出する分析機能。人々では推測できない斬新な顧客セグメントを導き出すことが可能となる。

 また、分析にはCookieやIPアドレスを利用しないため、個人情報保護法やGDPRにも準拠するという。同機能は、SQREEM Technologiesの「行動パターン分析プラットフォーム」との連携により実現している。

 2つ目の「マーケティングAI」は、高度な統計スキルとAIを活用し、マーケティング精度を向上させるためのデータ分析機能。特に将来予測について強みを持ち、ユーザーごとの離脱や購買確率などの予測が可能になるとした。この機能は、澪標アナリティクス株式会社の「MioCompass」との連携により実現している。

 最後の「名寄せ/データクレンジング」は、形式の異なるデータ整形を効率的に行い、統合・活用可能な形へと迅速に整備するための機能。既存データのばらつき状況を事前診断することで、現状の正しい理解とスムーズなデータクレンジングが可能になるとのこと。同機能は株式会社アグレックスが販売する「Precisely Trillium」との連携により実現している。

 なおTISでは、今回のメニュー拡張により“安全に活用可能なサードパーティデータの収集”“データの統合”“AIを活用した予測モデルでの分析”が連携可能になり、従来の手法では見えなかった潜在顧客セグメントの可視化と、マーケティングオートメーションなどと連携した素早いフィードバックのサイクル化を実現するとアピール。新メニューを追加した「データ統合・利活用プラットフォームサービス」を、多くの顧客情報を持ち、オムニチャネルでの利活用を志向するリテール企業、金融・カードなどのサービス事業者向けに展開する考えだ。