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freee、フロントオフィス領域の新サービス「プロジェクト管理freee」を発表

プロジェクト型ビジネス向けに工数入力・収支管理を効率化

 freee株式会社は20日、プロジェクト型ビジネス向けに、作業工数の入力が素早く簡単に行え、プロジェクトの収支管理ができるサービス「プロジェクト管理freee」を本日より提供開始すると発表した。「プロジェクト管理freee」を提供する狙いやサービス概要について、同日にオンラインで説明会が行われた。

 「プロジェクト管理freee」は、主にプロジェクト型ビジネスを行う企業に向けて、プロジェクトごとの工数管理・経費管理を簡素化し、リアルタイムで各プロジェクトの収支管理を可能とするサービス。プロジェクト型ビジネスとは、顧客から特定の案件などを請け負い、社内やパートナー企業の人材を割り当て、受注した案件を遂行していくビジネスのことで、システム受託開発やコンサルティング業などがこれに該当する。

 freee CEOの佐々木大輔氏は、「当社は従来まで、会計・人事労務などバックオフィス領域の業務効率化を支援するサービスを提供してきたが、今回の『プロジェクト管理freee』では、プロジェクト型ビジネスにおける案件の工数管理・収支管理といった現場業務の効率化と収益性可視化を支援する。これによって、クラウドERPの価値を、バックオフィスだけでなくフロントオフィス領域にも拡張し、スモールビジネス向け統合型クラウドERPとしての位置づけを明確にしていく」と、新サービスの狙いを語った。

freee CEOの佐々木大輔氏

 プロジェクト型ビジネス向けにサービス提供する背景については、「プロジェクト型ビジネスでは、案件ごとに予算を策定し、タイムリーに工数管理と収支管理を行うことが重要となる。しかし、多くの企業は、『日々の工数入力が手作業で負荷が大きい』、『入力したデータの集計作業が煩雑』、『案件ごとの経費をリアルタイムに捕捉できず収支管理が遅延する』といった課題を抱えているのが実情だ。『プロジェクト管理freee』では、これらの課題を解決するため、シンプルな工数入力と工数集計の自動化、さらにはリアルタイムの収支管理を実現する機能を提供する」(佐々木氏)としている。

「プロジェクト管理freee」の提供価値

 具体的には、カレンダーツール(Googleカレンダー、Microsoft Office 365 Outlook)と連携することで、日時と作業内容を提示し、シンプルで簡単な工数入力をサポートする。

 また人事労務freeeと連携し、登録した勤怠データなどの従業員情報を取り込めるとした。今後は会計freeeとも連携することで、人件費以外の経費など、直接原価を取り込む機能を提供する予定。

Googleカレンダーとの連携画面

 入力した工数データは自動集計されるため、複数のプロジェクトにわたる煩雑な工数集計業務を自動化することが可能。また、プロジェクトごとの予算やメンバーの工数、予算消化状況などが一目でわかる直感的なユーザーインターフェイス(UI)を提供し、日・週単位の工数実績などの情報をリアルタイムに確認できるようにした。

 さらに、メンバーごとの予実確認も可能で、予算超過時のアラート機能を搭載しており、計画の見直しや予算変更の参考にできるとのこと。

「プロジェクト管理freee」のユーザーインターフェイス

 「プロジェクト管理freee」の今後の展開について佐々木氏は、「販売管理やスケジュール管理、チケット管理システムなどと連携することで、周辺システムの利用状況に依存せず、どんな状況でもスムーズに収支管理ができる世界を目指す。また、プロジェクトのステータス管理、従業員のリソース管理など、収支管理の枠を超えた周辺領域にも進出していく。そして、所属部門や取引先など集計軸を拡充し、プロジェクト横断的分析のサポートなど、経営判断に資するレポート機能を強化していく」との考えを示した。

 サービス利用料は1ユーザーあたり月額1500円(税別)。チーム単位での導入が可能で、会計freee、人事労務freeeのアカウントを持っていないユーザーでも利用できる。契約は年間契約のみとなる。