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NTTテクノクロス、農業用ハウス施設内の多地点の温度・湿度を見える化するシステムを販売

 NTTテクノクロス株式会社は23日、農業におけるハウス施設内の温度・湿度を見える化する「Fermier Monitor(フェルミエ モニター)」を4月1日から販売すると発表した。価格は要問い合わせ。

 農業において、ハウス施設内の環境の制御技術が開発されるとともに、測定機器や制御機器も発展し、収穫量の増加・品質の安定化・周年栽培が可能となってきている。しかし、ハウス施設内はほとんど密閉された空間のため空気が循環しづらく、環境制御技術を活用しても、同じハウス施設内で温度や湿度を細かく比較すると偏りがでるといった課題があるという。

 NTTテクノクロスが提供するFermier Monitorでは、広いハウス施設内の温湿度を可視化し、環境の差(ムラ)を明らかにする。これにより、生育差や収量差、疫病の発生原因を定量的に評価することを可能にし、収量や品質の安定的な生産をサポートする。

Fermier Monitorの構成イメージと利用画面

 システムでは、LPWA通信と無線センサーを活用することで、ハウス施設内の上下左右の多地点において温度と湿度の計測を可能にする。これにより、たとえば暖房機付近と出入口付近や天井付近、地上部付近の温度/飽差を把握できるようになり、適切な温度/飽差が保たれていない箇所の改善を行える。センサーは電池駆動で約3年間利用可能なため、既設ハウスでも簡単に導入できる。

 管理面では、一般的なグラフ表示だけでなく、多地点で測定された同一時間帯の温度を1度ごとに色付けして、3Dマップ上に表示します。農作物は1度の差で成長に大きく影響するが、各時間帯の温度・飽差のムラを分かりやすく可視化することで、収量差の出やすい温度ムラ箇所の、具体的な制御改善を行え、収穫量の増加・品質の安定化につなげられる。さらに、オプションを利用することで、複数のハウス間の環境比較や任意のセンサー間の環境比較など、より詳細な分析を簡単に行える。