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日本特殊陶業のクラウドバックアップに、Arcserve UDPと富士通の連携ソリューションが採用

 arcserve Japan合同会社(以下、Arcserve Japan)は30日、日本特殊陶業株式会社にArcserve UDPを活用したクラウドバックアップソリューションが導入されたと発表した。

 日本特殊陶業のサーバー管理とともにバックアップ運用も担う経営管理本部情報システム部では、これまで業務システムやファイルサーバのバックアップにテープを利用し、約80本のテープを20台の装置で運用していた。テープ交換時に発生する日常的なトラブル対応に加え、日々バックアップデータとテープ容量の計算がともなう煩雑な運用に直面していた同部にとっては、IT運用の簡素化が急務となっていたという。

 全社方針としてパブリッククラウドの積極的な活用が掲げられる中、同部ではデータの遠隔地保管を実現すると同時に、災害時などにオンプレミスやクラウドのサーバー上に迅速に復旧できる体制を目指し、クラウドを二次バックアップ先に利用することを決定。14社からの提案を検討した結果、富士通が提案した統合バックアップ・リカバリソリューションのArcserve UDPとFUJITSU Software Cloud Storage Gatewayを連携させたソリューションを採用した。

 100TB超の大容量データを強力な重複排除で圧縮してクラウドへ送る技術に加え、仮想サーバーだけでなく汎用機や物理サーバーなどバックアップできる対象が幅広いこと、優れたコストパフォーマンスなどが採用の大きな決め手となったという。

 対象システムはデータセンターと小牧工場の2拠点にあり、それぞれ85TBと45TBの容量をArcserve UDP 70台、Cloud Storage Gateway 4台でバックアップ運用を行う。まず、Arcserve UDPにより一次バックアップが取得され、ここで重複排除されたデータが、Cloud Storage Gatewayで再度重複排除が行われ、クラウドへ自動的に転送する設計を採用した。

 この連携ソリューションの導入により、バックアップ運用の体制が全社統合され、災害時でもクラウド上のデータから確実かつ迅速にベアメタル復旧できる仕組みにより、BCP体制を確立。バックアップ容量は重複排除と圧縮の相乗効果で3分の1以下となり、クラウドのコストも予算内に収まったほか、バックアップ運用工数も削減されており、日本特殊陶業では今後、この体制をグループ全体のIT環境にも適用していく予定だという。