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米Oracleが「Enterprise Manager」を強化、DB移行の自動化機能などを提供

 米Oracleは15日(米国時間)、統合管理ツール「Oracle Enterprise Manager」を強化すると発表した。データベースの移行自動化機能を提供するほか、企業がハイブリッドデータベース環境をより管理しやすくするために、3つの重要領域が強化されているという。

 Oracleによれは、大規模な企業では複数のデータベースを長期間に渡ってクラウドへ移行させる必要があるため、時間および価格面の負担を解消できるクラウド移行ソリューションが求められているとのこと。同社では、今回の強化はこうしたニーズに対応しており、自動化されたガイド式の移行によって複雑さを解消し、クラウドへの移行を迅速化できるとアピールしている。

 また、クラウドを含めたハイブリッド環境の管理を強化するために、3つの強化を行った。1つ目の強化ポイントは「インテリジェント・アナリティクス」。データウェアハウス(DWH)製品「Exadata Warehouse」が提供するこの機能により、ユーザーはオンプレミスまたはクラウド上のOracle DatabaseやExadata環境において、パフォーマンスと使用率を向上したキャパシティプランニングおよび予測を行えるという。

 さらに、Autonomous DatabaseやExadata Cloud ServiceといったOracleの最新技術の包括的な監視と管理を通じて、ハイブリッド環境全体の可視性を向上させるとのこと。

 2つ目の強化は、総合的なライフサイクル自動化と制御機能の向上。これにより企業ユーザーは、Autonomous DatabaseとExadata Cloud Serviceを容易に採用し、セキュリティ体制を向上させることが可能とした。

 最後はモビリティとセキュリティの強化で、Transparent Data Encryptionにおけるフリートメンテナンス・サポート、コンプライアンス監視の改善、オンプレミスフリートの詳細なコントロール、Oracle Database 18c/19C向けの新しいセキュリティ標準が含まれている。さらに、Oracle Enterprise Managerのデータを詳細に可視化するための新たなモバイルアプリとGrafanaプラグインも提供するとのことだ。

 このほか今回は、Oracle Enterprise Managerの展開とアクセスの選択肢を拡大することも発表された。データベース管理者は、Oracle Enterprise ManagerをOracle Cloud Infrastructureに導入し、その機能を利用しながらクラウド展開のメリットを活用できるようになるとしている。