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ヤフーが企業間ビッグデータ連携サービス「DATA FOREST」の実証実験、三越伊勢丹と

子育てママ向けのファッションアイテムを開発

 ヤフー株式会社と株式会社三越伊勢丹は25日、三越伊勢丹のECブランド「arm in arm」において、ヤフーのビッグデータとAIを活用し、子育て中の小柄な女性に向け、ロングスカートを開発したと発表した。商品は9月下旬より「arm in arm」のECサイトにて発売する予定。

 この商品開発は、ヤフーが10月より提供開始を予定している、企業間ビッグデータ連携による事業者向けデータソリューションサービス「DATA FOREST」のサービス開始に向けた、実証実験の一例として実施された。

 DATA FORESTは、企業/自治体が持つデータと、ヤフーのビッグデータを掛け合わせて分析を行い、そこから導き出されるインサイトを提供することにより、企業や自治体の事業の創造や成長を支援するサービス。

 今回、両社では、「Yahoo!検索」の検索キーワードや「Yahoo!知恵袋」の質問書き込みといったビッグデータを統計化した上で、深層学習(ディープラーニング)や自然言語処理などのAI技術によって解析し、「arm in arm」のターゲットでもある、子育て中の女性の服装に関するトレンドや悩みを抽出した。

 その結果、小柄な方のロングスカートへの関心が高く、着こなしや自転車の利用、抱っこひもとの合わせ方、静電気などに悩んでいるという子育て中の女性のインサイトを得たという。三越伊勢丹は、こうして得られたインサイトをもとに、子育て中の女性との座談会を行うなどの仮説検証を進め、ロングスカートの開発につなげたとのこと。

 なお、開発したロングスカートは、自宅で洗える素材の採用や抱っこひもと合わせやすいようポケットの高さを調整するなど、子育て中の女性の意見を盛り込んだ。また、小柄な方もバランス良く着用できるように、ボタンの色や丈についても座談会での意見をもとに決定したとしている。

 両社では、今回の商品の反響などを踏まえながら、ビッグデータを用いたアパレル商品の開発、ファッションとテクノロジーを掛け合わせた「ファッションテック」の推進に挑戦するとのことだ。