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RPAテクノロジース、医療業界におけるRPA導入を推進、愛知県の大同病院がRPAツール「BizRobo!」を本格導入

 RPAテクノロジーズ株式会社は12日、愛知県の社会医療法人宏潤会 大同病院に、RPAツール「BizRobo!」を6月から本格導入したと発表した。

 大同病院では、「診断や治療の質の高度化」「業務の効率化」「地域の診療・介護ネットワークの強化」のためにテクノロジーを活用できないかを模索しており、これまでも電子カルテシステムをはじめ、60を超える部門システムからデータを収集し、ダッシュボードなどのBIソリューションを導入して経営の意思決定のインプットとするなど、業務に関わるデータを活用してきた。

 しかし、医療の質(QI:クオリティインディケーター)の向上を目指した現場レベルでの改善には限界があり、より詳細なデータを活用するために、人が手作業で対応していたという。

 こうしたことから、大同病院では、RPAを活用することで現場での課題解決が可能と判断し、本格導入に踏み切った。導入にあたっては、RPAテクノロジーズと医療分野の戦略的パートナーであり、BizRobo!の販売代理店でもあるスカイライトコンサルティング株式会社と富士ゼロックス愛知株式会社の支援により、ライセンス提供、職員へのRPA研修、パイロット開発を経て、ロボットの導入を推進している。

 具体的な導入効果としては、医師業務や間接事務の効率化、QI関連データ収集、各種事務サポートなどにより、年間8000時間におよぶ業務をRPAに置き換えることができると試算している。既に、「総合内科が回診時に使用する診療サマリを抽出するロボット」(週次)、「施設基準のQIデータの一つであるDPC(診断群分類別包括制度)データに基づいて入院期間区分毎の患者データを抽出し、各診療部門に提示するロボット」(日次)を構築し、運用を開始しており、後者は職員自らがロボット開発を担当しているという。

 RPAテクノロジーズとスカイライトコンサルティングでは、今年度を医療業界におけるRPA元年と位置付け、BizRobo!のサービス提供に加えて、医療業界に特化した研究会やコミュニティ作りを推進し、こうしたソリューションを医療機関同士で共有していくなどの横連携を支援していくとしている。