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日立ソリューションズ、AI技術により類似図面を高速検索できるソフトウェアを提供

 株式会社日立ソリューションズは8日、画像認識AIを活用し、類似図面を高速かつ高精度に検索できる「類似図面検索AIソフトウェア」を、7月9日から販売開始すると発表した。

 「類似図面検索AIソフトウェア」は、AIが図面の特徴を学習し、高精度の類似検索を行うことによって、大量の図面から類似率の高い順で図面を探すことが可能なソフトウェア製品。2種類の画像ハッシュを使用する独自手法によって高速な検索を実現しており、10万件を超える図面から、類似する図面と図面内の部品を数秒で検索できるという。また、図面全体での検索のみならず、図面内の一部分を選択することによって、部品などを個別に検索することも可能になっている。

図面の一部分で検索した結果(イメージ)

 こうした機能により、技術者は既存の図面を再利用して設計するといった使い方が可能で、業務効率の向上を図るとのこと。加えて、不良が発生した部品の類似品を見つけ出し、早期に対策を打てるようになるため、不良の再発生リスクを抑止できるとした。

 さらに、Web APIによって既存の業務システムとシームレスに連携でき、既存環境を大幅に変更することなく導入を行える点も特長。検索対象のファイル形式は、TIFF、PDF、JPG、PNGなどで、ユーザー企業側が図面を保存している形式に対応可能という。

 動作環境は、サーバー側がUbuntu Linux 16.04。クライアント側はWebブラウザからアクセスできる。

 なお日立ソリューションズでは、この製品を「画像判定ソリューション」のラインアップに追加し、製造業などを中心に図面を扱うさまざまな業界提供していく考え。導入にあたっては、ユーザー企業の環境にあわせたAI学習作業から、保守、業務システム連携までをトータルに支援するとしている。