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キヤノンMJ、ハイブリッドクラウド環境を実現する共通基盤により基幹系システムを刷新

自社ノウハウを通じて顧客企業のDXへの取り組みを支援

 キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)は2日、デジタルトランスフォーメーション(DX)、ハイブリッドクラウド時代の共通基盤を構築し、キヤノンMJグループの基幹系システムを刷新したと発表した。

 キヤノンMJグループのキヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)では、今回の共通基盤・基幹系システムの開発・構築で培った、メインフレームを含むレガシーシステムの整理、クラウド移行などのSoR領域の軽量化、およびハイブリッドクラウドやデジタル化のノウハウを通じて、顧客のDXへの取り組みを支援する。

 キヤノンMJグループでは、顧客が直面する課題の解決に向け、SIサービス事業やセキュリティ事業、データセンター事業などのITソリューションビジネスに注力している。今回、基幹系システム刷新の一環として、ハイブリッドクラウド環境に対応した共通基盤を構築したことで、基幹系システムを効率化するとともに、新規ビジネス創出に向けたDXへ集中的に取り組むことを可能にした。

 クラウド時代においても、基幹系システムのすべてをクラウドで運用している企業は少なく、キヤノンMJグループでもオンプレミスとクラウド(プライベート、パブリック)を適材適所で併用してきたが、加速し続けるビジネススピードを考慮し、今後は刷新する全ての社内システムを100%クラウド上に構築するという。

 今回、一部の基幹系システムにおいてクラウドでの運用を開始したが、2021年に会計系のシステムをクラウド化する計画となっており、IT投資を「守り」から「攻め」へとシフトし、DX変革を強力に推進していくとしている。

 キヤノンMJグループでは、オンプレミスとクラウド(プライベート、パブリック)のハイブリッドクラウド環境に適用した「共通基盤Integrated Common Applications Platform(社内略称:iCap)」を構築。この共通基盤により、多様なプラットフォーム上で稼働するシステムを連携し、横断的に管理、運用できるとしている。プラットフォームは、システム間を疎結合でつなぐデータ連携基盤と、運用と保守を統合的に管理する運用管理基盤、社内のIDを管理しシングルサインオンを実現する認証基盤などで構成される。

 共通基盤や基幹系システムには、キヤノンITSのパブリッククラウドサービス「SOLTAGE」や、生産・販売・在庫管理ソフト「mcframe7」、ローコード・超高速開発プラットフォーム「Web Performer」など、キヤノンMJグループのSIサービス・ソリューション製品を利用。キヤノンITSがこれらの導入・構築・開発を一手に担い、今回培ったノウハウを生かして、顧客のメインフレームを含むレガシーシステムの整理、クラウド移行など、DXの取り組みをトータルでサポートしていくとしている。